今回は、オンラインショップ&マガジン、Resee.com をご紹介しましょう。ヴィンテージから1年前のデザイナーズクローズまで、“過去のコレクションからのベスト”を選んで集めたこのサイトでは、日本へもシッピング可能。プライスは比較的リーズナブルで、「Description」をクリックすると、サイズやシーズンについても、詳しい情報が記載されています。もちろんいずれも、コンディションは良好。雑誌のバックナンバーやブランドのカタログといった掘り出し物もあり、リサーチソースとしても利用価値大です。
立役者は、米『ヴォーグ』誌でビジネスに携わっていたソフィア・ベルナルディンと、『セルフサービス』誌のスタイリストだったサブリナ・マーシャルの二人。スタートは3年前ですが、ネットワークが広がって商品のバリエーションが増えるにつれて、注目度急上昇中です。シャープな雰囲気のウェブサイトですが、内容はユーザーフレンドリー。特におもしろいのがメニューViewの各セクション。たとえば「Wanted」ではウィッシュリスト(ブランド、スタイルなどのキーワード)を送ると、希望に近いものの入荷があり次第、メールにてお知らせが。Inspirationでは過去の広告ビジュアルやファッションストーリーの写真で構成されたムードボードと、テーマに沿った商品がラインナップ。また、「Why don’t you」では、ヴィンテージを今どきのスタイルで着こなすコツや、リフォームでアップデートする方法をビデオで紹介。オフィス内にお抱えのクチュリエとアトリエを持つResee.comならではのサービスです。
Resee.comでは、スペシャルピースのオークションと、年2回の「スペシャル・イヴ・サンローラン」を提案しています(こちらは普段通り、フィックスプライス)。今回のYSL特集では、’70sにフォーカス。8年前に他界したサンローラン氏は、1961年のメゾン設立以来2002年の引退までの長いキャリアを通じて、ユニークなスタイルを確立しました。その作品の数々はどの時代のものも、現代のデザイナーたちにとって大切な着想源となっていますが、特に’70sのプリントドレスやボウタイブラウスは、コレクターズ・ピース。ソフィーとサブリナの二人は、意義深い一点一点のルーツを探って、ときにはサンローラン財団(Fondation Pierre Bergé – Yves Saint Laurent)に問い合わせて、詳細を確認したそうです。‘70sイヴ・サンローランのオンライン販売は、フランス現地時間で11月17日の午後から。正確な情報の入手には、Newsletterへの登録をおすすめします。Bon shopping!
パリ在住。ファッション業界における幅広い人脈を生かしたインタビューやライフスタイルルポなどに定評が。私服スタイルも人気。
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