今回は、最近出版された、モードとライフスタイル関係の本を幾つかご紹介しましょう。
まずは、『モデルズ マター』(Models Matter)。著者はパリ出身ニューヨーク在住、元スタイリストで現ライターのクリストファー・ニキット(Christopher Niquet)。彼は10年近く前にペギー・モフィット(Peggy Moffitt)を見かけ、思わずサインを求めたのがきっかけで、8年もかけて’50年代末から’90年代のトップモデルたち50人のサインを集めたとか。そして著名カメラマンたちの協力を得て彼女たちのポートレートを入手し、まとめたのです。美しいアートディレクションも見ものです。
そして、ミナコラム3月30日の投稿で告知した、ジャックムス(Jacquemus)による『マルセイユ ジュテーム』(Marseille Je T’aime)。彼の作品をはじめ、出身地に近い南仏マルセイユの風景や静物、現地の人々のポートレートなどの写真は、全て撮り下ろし。イラストも、アーティストとのコラボレーションで、この本のため描かれたものです。彼のコレクションを扱うマレ地区のコンセプトショップ、ザ ブロークン アーム(The Broken Arm)で開かれたサイン会ではたくさんのファンがつめかけ、長蛇の列ができました。
一方、コレット(Colette)でモード関係者を集めたサイン会は、ソフィア・サンチェス・デ・ベタク(Sofia Sanchez de Betak)。彼女はブエノスアイレス生まれ、NY在住のアート・ディレクター&ファッション・コンサルタント、そしてインフルエンサー。初の著書『トラべルズ ウィズ チャフィ』(Travels with Chufy)は、彼女の言わば、トラベル・ダイアリーです。知る人ぞ知るホテルやワイルドな自然を楽しめる旅先など、ジェットセッターで冒険好きの彼女ならではの旅の思い出が、多くの写真と共に綴られています。この機に、世界中の旅先で現地の職人と作ったニットからジュエリーまでのチャフィ・コレクションも、店頭とウインドウでフィーチャーされました。
そして、『ジ アート オブ @バービースタイル』(The Art of @Barbiestyle)。 LA在住、愛犬のヨークシャーと共にパリを頻繁に訪れるという設定のバービーが、’14年に始めたインスタグラムの投稿を抜粋、編集した本です。多様なワードローブとヘアメイクを見せる@barbiestyle は1800万人ものフォロワーを誇ると言うから、彼女はまさに、架空のインフルエンサー? この機には、ラデュレ(Ladurée)とのコラボレーションで、期間限定フレーバー、ストロベリー&ポピーのマカロンと、マカロン・ボックスがローンチされました。いずれもバービーが大好きな、ショッキング・ピンクで!
パリ在住。ファッション業界における幅広い人脈を生かしたインタビューやライフスタイルルポなどに定評が。私服スタイルも人気。
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