猫のようにキュートな彼女は、マルチな才能の持ち主-弓ライカ

世界中のストリートでスタイリッシュな美女たちを見出し、スナップしてきた、フォトグラファーのミトグラフ。アップカミングな女性を見つけ出すことにかけては右に出る者なしの彼が、最近出会った注目の女性や、今いちばん会いたいイットガールを撮影する連載「M'IT GIRLを探して」。ウェブ版では、ミトグラフと「M'IT GIRL」の対談により、より深く彼女の魅力に迫る。

今回は、「ミスiD2016」受賞でも話題のモデル、弓ライカさんをキャッチ。以前から街で見かけて気になっていたというライカさんを、ミトグラフが新しく手に入れたカメラ「ライカM10」で撮影するべく、会いに行った。インタビュー後半には、ともに愛猫家だということが発覚したふたり。猫トークで意気投合する場面も!

趣味の写真はフィルム派。撮るのも撮られるのも大好き!


ミトグラフ(以下、M)「ライカさんは写真を撮るのが趣味だそうですね。やっぱり、ライカのカメラで撮っているんですか?」

弓さん(以下、Y)「ライカは残念ながら持ってないんです! 欲しいんですけど、値段が高くて。カメラは基本的に安いものを買っていて、家には6、7個あるかな。今は接写のできるGOKOマクロマックスがお気に入りで、いつもカバンに入れて持ち歩いています」

M「(弓さんの私物のカメラを見ながら)けっこう年季が入っていて、使い込んでいる感じがしますね。フィルムで撮っているんですか?」

Y「フィルム派です。だいたい、4日くらいでフィルム1本(36枚)を使い切るペースで撮っていますね。日常のなかで『ちょっといいな』と感じた、なにげない瞬間を撮るのが好きです」

M「日常を写した写真は、その人の人柄が出ますよね。ライカさんのように影響力のある若い人がフィルムで撮っているというのは、僕としてもすごく嬉しい」

Y「写真は撮るのも撮られるのもすごく好きなんです。今はプロのモデルとして写真に撮られる機会も多くなりましたが、事務所に入る前から知り合いのカメラマンに頼まれてモデルをしたりしていて、『楽しいな』と思っていて」

M「好きな写真家はいますか?」

Y「荒木経惟さんが好きです。奥様の陽子さんを撮影したシリーズを展覧会で見たときは、涙が出るほど感動しました。アラーキーが日々の食卓を撮影した写真集『食事』を見て、日常を撮ることの大切さに気づいたんです。いつか一緒にお仕事ができたら嬉しい!」

 

ライブハウスで山口百恵を歌い、W村上を愛読。ボランティア活動も!    

M「写真以外にも趣味はありますか?」

Y「もともと音楽が好きで、中学生の頃はライブハウスで山口百恵さんの歌をひとりで歌ったりしていたんです」

M「山口百恵!? 意外ですね。ご両親の影響とか?」

Y「そういうわけでは全然なくて、たまたまYouTubeで見て好きになったんです。百恵さんのぶれないスタイルというか、強い女性像がとても素敵だと思って。ライブハウスでは『曼珠沙華』や『いい日旅立ち』を歌っていましたが、何しろしんみりした曲調なので、カラオケに行ったときはもうちょっと盛り上がる『プレイバックPart2』を歌ったりします(笑)」

M「写真や、モデルの仕事もそうだけど、表現することが得意なんですね」

Y「あとは読書も好きです! 暇さえあれば本を読んでいて、好きな作家は村上龍さんと村上春樹さん。今は伊丹十三さんのエッセイ『再び女たちよ!』を持ち歩いて読んでいるところです。他には、ものをつくるのも好きで……」

M「ものすごく多才ですね! どんなものをつくるんですか?」

Y「ぬいぐるみとか。材料を買ってきてぱぱっとつくっちゃいますね」

M「(ぬいぐるみの写真を見ながら)ええっと、何だかよくわからないけど、可愛い……。これ、商品化できそうじゃないですか!?

Y「あと、ボランティア活動として月に2度くらい、アニマルシェルターの清掃をしているんです。家には犬1匹と猫2匹がいるんですが、その子たちもシェルターからお迎えしてきた子たち。せっかく、モデルのように注目される仕事をしているので、こういうシェルターの活動についてもSNSで発信していけたらいいなと思っているんです」

M「僕も猫が大好きなので共感します! SNSには猫や犬の可愛い動画があふれているけど、その裏にあるシェルターの活動などに目を向けることも本当に大事。ところで猫の可愛い動画といえば、もう見ました? SNSで話題のこの動画……」(と、猫トークは続く……)

 

photography:mitograph interview&text:Chiharu Itagaki

 

弓ライカ(ゆみ らいか)
1998年生まれ、埼玉県出身の18歳。イギリス出身の父、日本出身の母のもとに生まれ育つ。2 年前、原宿でスカウトされたのをきっかけにモデルに。
Instagram@YUMI_RAIKA

 

mitograph(ミトグラフ)
写真家。コレクションウィーク中のワールドスナップをはじめ、被写体やウェアの魅力を写し出す作品はSPURでも大人気。
Instagram@mitograph

FEATURE