【MUJI Labo】主役アウター4タイプの魅力深掘り! おしゃれプロの着こなし公開【それいけ! 良品ハンター】

無印良品の哲学に基づき、高いデザイン性と品質を追求するブランドMUJI Labo。「ラボ」という言葉をブランド名としているだけあり、素材を吟味し、細部にまでこだわった丁寧なものづくりが、商品に結実している。今回、スタイリストYAMAZAKIとエディターSUGAWARAが訪れたのは、2024年にオープンした無印良品 代官山。この冬の新作アウターがとにかくファッションプロの間で評判がいいと聞いて、深掘り取材。特に人気だという4タイプを、本気の買い物目線でとことん試着してみた!

美しいシルエットのカシミヤ混コートは、再生素材を使用

MUJI Laboカシミヤ混ダブルブレストコート。スタイリストの私服でコーディネート

カシミヤ混ダブルブレストコート¥29,900、その他スタイリスト私物

エディターSUGAWARA(以下S) MUJI Laboの新作アウターをチェックすべく、無印良品 代官山にやってきました。

スタイリストYAMAZAKI(以下Y) 素材とものづくりにこだわったMUJI Laboの世界観を体感でき、限定アイテムも取り揃える旗艦ショップ。とても居心地がよく、「気」もいい空間ですね!

S 生活雑貨のショップも隣接していて“手ぶらでは帰れない”魅惑のスポット(笑)、代官山の新たなランドマークと言えますね。それでは早速、1着目のアウター「カシミヤ混ダブルブレストコート」をハントしましょう。いきなりですがこのノーカラーコート、シルエットがとっても美しい。

Y 身長168cmの私が着用しているのはLサイズです。肩の位置も袖丈もぴったりで、落ち感もいい。そして、なんといっても軽くて暖か! ロングカーディガン感覚で羽織れます。

S 素材は再生ウール23%、再生カシミヤ11%を使用。愛知県一宮市を中心にした尾州地域にて、回収した製品や生産⼯程で出た生地を粉砕し、再度紡績したというサステイナブルな背景も魅力です。

Y 程よい風合いがあって、きれいめに着られつつデニムにも似合う絶妙なラフさがあるんです。スタイリングの幅が広い1着ですね。

“遊べる”襟もとデザインと、着やすさを追求したディテールが秀逸

MUJI Laboコートは再生カシミアを使用。“遊べる”襟もとデザインと、着やすさを追求したディテールが秀逸

S すっきりした首もとのデザインもいい感じ。ノーカラーってこんなにアレンジできるのですね!

Y はい、小物やインナーで遊べます。今回はブラウスの襟を出して、柄とパールネックレスをアクセントにしました。 

S アウターのスタイリングって単調になりがちだけど、こうして変化を楽しめるのは貴重ですよね。フロントはダブルになっているので、シンプルだけどのっぺりと見えない。前を開けても閉めてもサマになりますね。

MUJI Laboのカシミヤ混ダブルブレストコート。左から:ライトグレー、ブラック、ライトベージュ。各¥29,900

カシミヤ混ダブルブレストコート(左から:ライトグレー、ブラック、ライトベージュ)各¥29,900

S カシミヤ混ダブルブレストコートのサイズ展開はS/M/L/(XL)(※XLはオンラインのみ)、カラーはライトベージュ、ライトグレー、ブラックの3色展開です。

Y 普段アウターに“白”はあまり手に取らないのですが、ライトベージュはおすすめです。淡いトーンのコートが苦手という人も、肌馴染みのいい生成りの色で合わせやすいと思います。

S ベーシックなカラバリですが、どれも素材に柔らかなニュアンスがありますね。 

Y そうなんですよ! また、私が密かに感激したのは袖と裏地のつくり! ゆとりのある袖は着た時のバランスもいいのですが、この袖全体に裏地がついていて滑りがいい。脱ぎ着のしやすさが格段に違います。

S ああ、なるほど! 裏地が引っかかるコートって、地味にストレスになりがち。

Y 着心地のよさ、合わせやすさ、つくりのよさ、と総合力が高い! 出かけるときについ手が伸びるスタメンアウターになると思います。

都会派ダウンは、苦手意識のある人にも、“2着目”としても推し!

MUJI Laboダウンショートジャケット。スタイリストのコーディネート

ダウンショートジャケット¥24,900、その他スタイリスト私物

S 続いては、「ダウンショートジャケット」です。パフィーなボリュームにコンパクトな丈感で、モードかつ愛らしさのある1着ですね。

Y これは私……想像を遥かに超えて気に入りました! 都会的な雰囲気で着られるところが新鮮で、すごくしっくりきます。 

S フェミニンなドレスとのコーディネートがお似合いです。確かに「ダウンが苦手」と思っていた人にこそおすすめかも!

Y まさにその通りです。私自身、アウトドアの“ギア感”が強いデザインが似合わないと思って敬遠していたのですが、このショートジャケットは違う! ステッチが控えめなところ、表地の再生ナイロンのマットな質感、繊細な薄さなど、カジュアルな部分が上手にそぎ落とされているんですよね。 

S 確かに、前立てや襟のデザインもプレーンで洒落感があります。ショート丈のバランスも絶妙で、着ると確実にスタイルアップしますね。タウンユースのダウンとして大活躍しそう!

全方向美しく、スタイルアップ効果も

MUJI Laboダウンショートジャケットの後ろ姿。全方向美しく、スタイルアップ効果も

S そして裾のドローストリングでボリューム調整もできる! これも体型問わずスタイルよく見える秘密ですね。⾝頃はふっくらとしたボリュームで、袖はゆったりとしたモダンなシルエット。胸や肩まわりは中わたのダウンの量を調整して、着ぶくれしにくくしているのだとか。

Y ダークモカブラウンの色味も絶妙です。そして軽く暖かな着心地はダウン90%、フェザー10%の“本気のダウン”だからこそなせるもの。素晴らしいと思います。

3WAYで一年中活躍する、撥水ステンカラーコート

MUJI Labo ダウンライナー付き撥水ステンカラーコート

ダウンライナー付き撥水ステンカラーコート¥24,900、その他スタイリスト私物

Y ビッグシルエットのステンカラーコートに、取り外し可能なダウンライナーが。それぞれ1枚でも着られるなんて、便利すぎませんか?

S しかもコートの表生地は撥水素材でシワになりにくく、ダウンライナーは750フィルパワーの羽毛で本気の暖かさ。真冬から初夏まで活躍する、できるヤツです……!

Y デザインもシンプルかつマニッシュなので、シャツとロングスカートのレイヤードを合わせてみました。丈感が絶妙で、裾からフェザーと柄のブーツを見せて遊んでいます。

S スモーキーブラウンの色出しも洒落ていますね。ダウンライナーのボリュームでゆるやかなAラインのシルエットがきれいに出て、ボディが華奢に見えます。

Y はい、シルエットに余裕があって、体が中で自由に動くんです。中にたくさん重ね着しても着ぶくれしません!

襟を立ててスタンドカラーにも。すっきり防寒対策が可。MUJI Laboダウンライナー付き撥水ステンカラーコート

襟を立ててスタンドカラーにも。すっきり防寒対策が可。

Y 襟のデザインが秀逸で、ボタンを上まで留めても素敵なんです。

S 本当だ、ちゃんと飾りボタンもついていて、印象が変わりますね。

Y 比翼の前立てを閉め、ネックレスやスカーフでアレンジしてもいいですね。ベーシックだからこそ、自分らしく味つけできるのが楽しいです。 

ダウンライナーのみでもサマになる!

ダウンライナーのみでもサマになる!MUJI Laboダウンライナー付き撥水ステンカラーコート

Y ダウンライナーもデザインが洗練されています。1枚で着ればVネックのIラインシルエットですっきり。

S ボタンのデザインも考え抜かれていて、ライナーとして留め具にするときは使いやすく、独立したアウターとしてフロントで見せるときも見栄えがいい。機能と美しさが両立していますね。

Y 腰まわりまでカバーする丈で、暖かさもバッチリです

素材の風合いに奥行きがあるショートブルゾン

MUJI Laboウール混ナッピングショートブルゾン。スタイリストの全身コーディネート

ウール混ナッピングショートブルゾン¥24,900、その他スタイリスト私物

S ラストは、再生ウール素材を用いて、ふんわりと表情豊かな風合いに仕上げたジャケットです。

Y コンパクトかつコロンと丸みのあるシルエットで、スタイルアップして見えるアウターですね。裏地がついた丁寧な作りで、さっと羽織れて着心地がいい。ボリュームスリーブで今っぽく着こなせるところが気に入りました。  

S MA-1を着想源としたボンバージャケットですが、随所にきれいに着られるディテールの工夫が光っていますよね。

Y そうなんです。袖口は短めのリブになっていてカジュアル感を抑えていたり、襟もとはデコルテが美しく見えるよう計算されていたり、うなじからの立ち上がりもすごくきれい。カジュアルに着ても程よいフェミニニティが感じられるデザインですし、今回のように華やかなボトムを主役にしたスタイルを引き立ててくれて、万能です。

独特の質感が主張する、ブラウンも

MUJI Laboウール混ナッピングショートブルゾン。独特の質感が主張する、ブラウンとブラックの二色展開

S ブラウンと黒の2色展開。モコモコ、ふわっとした再生ウールのブークレ素材が愛らしいですね。

Y はい、アクセントになる大きめのジップは、柔らかな素材の風合いと響き合ってメリハリのあるバランスを作っています。素材とデザインに対する飽くなき探究心が感じられますよね。 

S 確かに! ブラウンと黒、印象が違っていて、着こなしのイメージが広がります。“イロチ買い”したくなりますね。

素材のこだわり、製造工程のクリーンさが、着る人の心地よさにつながっている

S 今回、MUJI Laboの4つのアウターを試着しましたが、それぞれベーシックだけど小技が効いていて、すごく合わせやすかったです。信頼できる素材、製造工程を経たアイテムを適正価格で供給するという姿勢にも惹かれました。

Y 例えば、使用されている再生ウールの技術は日本最⼤の⽑織物産地である尾州と呼ばれる地域で長く培われてきたものだそうです。MUJI Laboを含め、無印良品で扱う衣料はそうした技術を大切にし、環境に配慮したものづくりをされてますよね。きちんとトレーサビリティを担保しているところもさすがです。 

S まさに「良品」の名に相応しいアウター。ぜひ店頭で手に取って素材のよさを実感してみてほしいです。気持ちよく作られたものを、気持ちよく身にまとう。QOLの向上にもつながりますよね。


MUJI Labo
https://www.muji.com/jp/ja/special-feature/clothes/mujilabo/ 

YAMAZAKI(山﨑静香)プロフィール画像
スタイリストYAMAZAKI(山﨑静香)

村山佳世子に師事し、2021年に独立。雑誌やデジタルメディアなどで幅広く活躍中。身長は168cm。趣味はヴィンテージのブローチ集めとドライブ。今回の取材でMUJI Laboのダウンショートジャケットに開眼! 「シルエットも色も絶妙で、私のダウンへの苦手意識を刷新してくれました」。

SUGAWARAプロフィール画像
エディターSUGAWARA

SPURエディター。今回の取材で気になったのは、カシミヤ混ダブルブレストコートの洗練された美しさ。「そぎ落とされたミニマルなデザインはまさに好み。定番のデニムと合わせてデイリーで愛用したいです」。

FEATURE
HELLO...!