2月も中旬ですが、朝はあたたかい毛布からの脱出に強い精神力を要し、外に出たら肩を丸めてせかせか歩く寒さに「もう寒いの嫌……」とひとりごちる日々です。人間、暑いときには冬の冷たさが待ち遠しいのですが、いざ寒いときには真夏のギンギン太陽すら恋しくなるもの。
ということで、最近脳内が陽光きらめく南国の妄想でいっぱいです。あたたかいところに高飛びして、とにかく全身で開放的になりたい! そんな欲望を気持ちだけでもかなえてくれる、私の好きなフレグランスがdiptyqueの「VETYVERIO(ヴェチヴェリオ)」です。
ベチバーの青々とした香りのなかに、ローズやムスクがふわりと漂う。涼やかさとあたたかさ、爽やかさと甘さが調和しています。
ブンチョウとトロピカルフラワーなどの植物が細い線で描かれていますが、極彩色の世界が想像できるよう。この楽園は、太陽が照らし、そよ風で揺れた葉の衣擦れと、遠くからは鳥の鳴き声が聞こえてくる。そんな妄想で、ほんの少し寒さも忘れられるような気がします。
ほどよいあたたかみがありつつ、女性らしくなりすぎない。個人的には、夏よりも冬につけたい香りです。
今週末は、春一番で大荒れの天気となるおそれがあるそう。まだ寒いんですか!とぼやきつつも、はっと気づけば季節は移ろっていくんですね……となんだか今度は切なくなってきました。情緒不安定なこのごろです(笑)。(エディターSAKURABA)
好きな服は、タートルネックのニットと極太パンツ。いつも厚底靴で身長をごまかしています。