撮りたい衝動

ここにあるもの全部持って帰りたい! そんな衝動はいつ以来でしょうか。先日、2016年秋冬NYファッションウィーク中に行われた、人気バッグブランド、マンサー ガブリエルの展示会の様子です。SNSで情報が瞬時に発信拡散される時代、新作の世界観を視覚的にどう伝えるかは、ブランドにとって重要なテーマ。なんて、カタいことは一切考えずに、撮りましたよね、はい。可愛いものへの衝動には抗えません。持って帰れないかわりに、写真を撮るわけです。

リビングからベッドルームまで、モダンな邸宅を再現した会場は、モデルはもちろん、家具も食器も特別に設えられたもの。新作のカラースウェードのバッグは、まさにミモザやマカロンの柔らかさを思わせるし、パテントは確かに艶やかな果物のよう。その世界観にすっかり酔わせてもらいました。

もうひとつ感激したのが、ダイアン フォン ファステンバーグのプレゼンテーション。店内に、街並みやオフィスのようなセットが組まれ、普段ランウェイではクールにウォーキングしているモデルたちが、ドアから出てきてノリノリで踊ったり、書類を片手にミーティングしたり。華やかな世界観にプラスして、なんといってもモデルの顔ぶれが豪華。話題の新人から大御所まで勢ぞろいで、スマホを向けるとポーズをとってくれる。しかも、セットのなかから、どう?撮れた?と目で確認してくれる。こちらも撮りたい衝動が抑えられないプレゼンテーションでした。

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エディターIWAHANA

日々、モード修行中。メンズとレディースを行ったり来たりしています。書籍担当。どうぞよろしくお願いします。

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