今日は、女の子の健やかな成長を祈る日。しかし、とうの昔に成長の峠を越え、あとは下るしかない手前の場合、成長を祈るよりも取り憑く厄を除けるのに精一杯であります。
厄災というのは、日常のあらゆる場面に思いがけず潜んでいるようです。たとえば自分の場合、平日の朝は時計代わりにテレビをつけているので、民放の情報番組で誕生月やら星座やらの占いを見ることがありますが、あれがたまに、ものすごーく的中するから怖い。しかも悪い時に限って。
先日も、ちょうど家を出る直前に占いが始まってしまい、なんか嫌な予感がしたから慌てて消そうとしたのですが僅差でアウト。案の定、その日はアンラッキーだった。アナウンサーがちょっと声のトーン低めに「大切なものを失くしてしまう恐れがあるので要注意」とひと言。ああやだ、聞きたくなかったんですけど……。それでも何事もなく一日を終えて、朝の占いなどすっかり忘れて円満帰宅。と思いきや、洗面所でハッと気がつく。買ったばかりの指輪が跡形もなく姿を消していることに。夕方頃までは、しかと小指にはまっていたはずなのに。ああ、絶望。ガックシ。
わずか2週間の命だったニューフェイスなき今、私の指はスタメンのリングに戻りました。思えばもう長いこと、このメンバーでやってきた。雨の日も、風の日も、文句ひとつ言わずに私の指に寄り添ってきてくれた。こうして改めて見ると、なんだかとても愛おしい。だから、遠い昔のひな祭りの想い出よりも、愛すべき我がスタメンリングのひとつを紹介させてください。
siki(シキ)というブランドのリングです。シルバーの華奢なラインで描かれた七角形を見たときは、自分の中の隠されたアンテナがピーンと反応した感覚で、その場で釘付けになりました。ランダムに角度のついたデザインは、見れば見るほど美しくて、もう気になって仕方ない。みるみる心を奪われて、気づけば私の人差し指にピタッとはまっていたわけです。シンプルで重ねづけもできる、だけどひとクセある。指にはまった途端に、心もハマってしまいましたとさ。
実際につけるとこんな感じ。周囲からの評判も上々です。ショップでクレジットカードのサインを書く時など、手もとを見られるシチュエーションで「カワイイですね!」ってよく言われるんです。ウシシ。
ちなみに、どうせ自分の手を撮るなら……ということで塗ってみたネイルカラーは、昨年の夏に発売された、ヴェルニィ・ジバンシイの27番。桃の節句だというのに、あえてグリーンを選んだのは、少しばかりのパンクな精神です。ウシシシ。
エディターHAYASHI
生粋の丸顔。あだ名は餅。長いイヤリングと長いベースソロが好物。長いものに巻かれるタイプなのかもしれません。