2016.04.29

気になるブランド

 連休初日、季節は夏へ向かっていますが一足先に秋冬の話を。先日、「soe」のデザイナー伊藤壮一郎さんが、2016年秋冬からウィメンズをスタートさせるというので、お披露目会に行ってきました。メンズブランドの「soe」は、生地やパターンに品の良さがにじみ出て、私のなかでは「女が着ても上手くいくメンズ服」という認識。そのウィメンズはいかにと前々から楽しみにしていたのです。

 
 「soe WOMEN」は意外にもパリシック。ジーン・セバーグのようなザクザクっとショートヘアのモデルが、コンパクトなボーダーカットソーや首の詰まったカーディガンを着たルックが印象的です。ボトムはヘビーオンスのジーンズを、たっぷりヒップをとったオーバーサイズで。裾のロールアップが二重に折り返されているのは、そこを灰皿代わりにしたという歴史上実際にある着方なんだとか。

 ウィメンズを立ち上げるにあたり、メンズのサイズダウンではなく、「女性像」からアプローチしたというお話を聞いて、納得。ベーシックなウェアのなかに、粋で、ちょっと年齢不肖で、気だるいのに人一倍好奇心が強そうな女性の姿が立ち現れてきます。インスピレーションソースは、若い頃のアニエス・ベーとデザイナー自身の母親の記憶だそう。そこに、洋服の背景やカルチャーに根ざしたメンズブランドならではの手法と、東京のストリートのムードとが反映され、他にはないバランスになっています。

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エディターIWAHANA

日々、モード修行中。メンズとレディースを行ったり来たりしています。書籍担当。どうぞよろしくお願いします。

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