2016.05.31

SPUR meets Suchmos

ただいま発売中のSPUR7月号でもフォーカスしているSuchmos。最近、身の回りで彼らが話題に上る率が半端なく高い。

Suchmosを語る人たちは、和製ジャミロクワイだの、90年代系、グルーヴィーなロック、いやそうはいってもJ-POPだろ、だの喧しい。先日飲みの席でとある男性(45歳、インディーズレーベル運営)は「サーフファンクだろ、サーフファンク!」と定義していました。サーフファンク。その場は一同、「なんだそりゃ」と大爆笑でしたが、かなり乱暴なようでいて、言い当てている気もします。根底に流れるブラックネスと、どこか海の風に吹かれたときの気持ちよさを感じるところ。

そんな小難しいことは置いといて、とにかく「LOVE&VICE」を聴いてみてくださいな。例えばなんとなく出社したくないとき、部屋が散らかってるけど片付けたくないときなど、「STAY TUNE」をかければすぐに、やる気も再生しますよ(笑)!

さて、本誌の企画「Suchmosとすごす、レイドバックな夏」の撮影が行われたのは4月、まだちょっと肌寒い日でした。海辺の近くだったので海風が冷たく、みんな壁前にマリモのようにしゃがみこみ、その感じが絵になったのでそのまま撮影したりしていました。HSUさんがメガネをコミカルにかけたり、TAIKINGさんがラジコンカーに扮し、それをほかのメンバーが操ったり、たわいもない話で笑いあったりしている姿は、無邪気そのもの。

ですがインタビューになると、表情は一変。音楽界に殴り込みをかけようという意気込みや、選び取り蓄積してきた知識と感性には確かなものを感じました。今回、彼らの背景を探るべく、音楽に関係あるものとないもの、さまざまなフェイバリットを取り上げていますが、例えそのトピックがメジャーなものであったとしても、それをどう捉えるかという感性はリアルでオリジナルです。この「熱」が読み手にヒリヒリと伝わればいいな、と思いながら誌面を作りました。

「ちょっと、面白そうだから仲間に入れてよ」と思わず声をかけたくなるような存在。業界人がお忍びで通うスノッブな店ではなく、地元のそのへんのコンビニの前でアイスやプリンを食べていそうだけれども、話していることは本格的でマニアックな音楽談義(これ、私のただの妄想で、おそらくメンバーの実生活と異なることをお断り)。そんなギャップとリアリティが彼らの魅力だな、と思いつつ、日々Suchmosの音楽を聴いています。

エディターNAMIKIプロフィール画像
エディターNAMIKI

ジュエリー&ウォッチ担当。きらめくモノとフィギュアスケート観戦に元気をもらっています。永遠にミーハーです。

記事一覧を見る