思わず近づきたくなる香り

 決して嫌いではないけれど、好き好んでつけるほどじゃない。バラの香りって自分の中ではそういう存在でした。確かに良い匂いだとは思うけど、あまりに定番過ぎるのと、“女性らしい香りの代表”という印象が強くてなんだか面白みに欠ける、というのがその主な理由。それがこの「BYREDO」の香水に出合ってからは、バラの香りに対するコンサーバティブなイメージが180度覆りました。

 知人の男性がつけていたのが出合いのきっかけでした。その日彼に会った瞬間から、なんだかものすごーく好みの匂いがするわけです。親しみのある甘さとフレッシュさが広がる中に、確かに感じられるピリリとダークな主張。それが実にセクシーな香りとなって、今目の前にいる彼からふんわりと漂ってくる。正直なところ、別にそういう対象で見ている方ではないんだけど、思わずフラフラ〜ッときましたよね。香りの威力ってすごいですね。

 そんな彼がつけていたのは、BYREDOの「ROSE NOIR」。「えっ、これローズなの!?」という裏切りにも似た意外性に、よりいっそう惹きつけられました。バラの香り特有のクラシックさをまったく感じさせない、シャープでユニセックスな香り。今すぐ欲しい! という衝動に駆られて、彼に教えてもらったその翌日に、六本木の ESTNATION へいそいそと買いに行きました。蒸し暑さが息苦しい今の時期は特に、このスマートな香りが爽快です。

 ちなみにこのBYREDO、ブランドの創設者でありディレクターのBen Gormanは、元バスケットボール選手なんだとか。高身長なうえ、かなりのイケメンです。そんなセクシーなバックグラウンドを知ってしまったら、もう買わずには入られませんよねえ。

“エディターHAYASHI”

エディターHAYASHI

生粋の丸顔。あだ名は餅。長いイヤリングと長い丈のスカートが好き。長いものに巻かれるタイプなのかもしれません。

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