まじめなおしゃスナ

90年代のスーパーモデルブームにまんまとはまったクチです。クリエイターたちが作り上げるファッションストーリーも大好きだけど、結局モデルスナップやらストリートスナップに胸が熱くなります。スナップが面白いのは、着の身着のまま外に出たような着こなしがむしろおしゃれに見えたりするところ。今月号は、オートクチュール&メンズコレクション会場でのスナップページを掲載! 先日結婚式を挙げたハネ・ギャビーは、他の追随を許さないファッショニスタぶり。やっぱり巻頭を飾るのは彼女ですよね!

最近はいわゆる”おしゃスナ”に飽き足らず、過去に遡ってストリート写真を探しています。

右は去年ニューヨークのダッシュウッドブックスで購入したBRUCE DAVIDSONの『ENGLAND/SCOTLAND』。スウィンギング・シックスティーズ前夜の英国の人々のポートレート集は、戦後のムードが色濃く残り、市井の人々のクラシックなスタイルを知ることができます。左はジャズフォトグラファーのSEPP WERKMEISTERが1965年から75年にかけてニューヨークのストリートを撮影した一冊。こちらは、ミニ丈の花柄ワンピースを着て闊歩している女子もいれば、50年代風のドレスで信号待ちしている淑女など、ファッショントレンドが変わっていく様が見てとれます。

今ネットでじゃんじゃか流れてくるスナップも、数十年すれば、時代を考察する手だてになっているのかも、と思うと、大きな歴史の中にいる自分に気付きます。おしゃスナを語りだすと、ちょっと真面目な話に行き着くのでした。

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エディターKINUGASAプロフィール画像
エディターKINUGASA

顔面識別が得意のモデルウォッチャー。デビューから好きなのはサーシャ・ピヴォヴァロヴァ。ファッションと映画を主に担当。

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