都会の喧騒から逃れるべく、先日急に思い立って那須に一泊してきました。
お目当て一軒目は、NASU SHOZO CAFE。ここのスコーンのあまりの美味しさに、学生の頃初めて食べたときはいたく感動したものです。サクッとした食感の後にすぐさまフワッとした食感が追いかけてくるスコーンと、かなり固めに仕上げられたクリーム。その相性の良さと言ったら!甘酸っぱいラズベリーのジャムもいい働きをしています。緑に囲まれたテラス席で、淹れたてのあったかいコーヒーと一緒にスコーンを少しずつ口に運ぶ。すると時間はいつもよりやさしく流れていく気がします。
もう一軒は、前回来たときはお店が休みで入れなかったtamiser kuroiso。恵比寿にあるアンティークショップの分店です。昭和6年に建てられた古い木造の建物は天井が高く、そこにいるだけで不思議な心地よさを感じます。一点一点たいせつに選ばれた商品と向き合い、それぞれの「もの」が経てきた長い時間に思いを馳せる。心が果てしなく遠いところまで飛んでいきそうになります。
うつわから旅の道具、写真集や本などさまざまなアイテムが並んでいるなかから、今回はオリーブの木ベラを購入しました。炒め物が楽しくなりそうな肌あたりの良さと、スリムなシルエットが魅力です。
今回発見したNAOZOというパン屋さんもおすすめです。大きな石窯がある店内には、香ばしいパンのにおいがたちこめています。ワクワクしながら、ローストしたタマネギとベーコンの入ったパンを購入。すぐさま頬張ると、カリッとした表面に対して中はもっちり。小麦粉本来のほのかな甘みも感じられて、「このパンのために那須に来られる……」と思ったほどです。
大人気のお店なので、早い時間に行かないとすぐ売り切れてしまうようです。那須塩原の温泉ついでに、やさしい時間が流れるお店へ足を延ばすプチトリップ。お疲れ気味の心を癒すいい薬になってくれました。
エディターITAGAKI
ファッション、ビューティ担当。音楽担当になったので耳を鍛えてます。好きなものは、色石、茄子、牧歌的な風景。