毎シーズンそうなのですが、これ欲っしー! と思う服がだいたい似たようなデザインばかりで困っています。友人とショッピングに行くと自覚させられるんですよ。「これどう思う?」って聞けば、ほぼ8割ぐらいの確率で「あれ、そんな服持ってなかった?」とそっけなく言われるので。このシチュエーション、ほんっとうによくあるけど毎回地味に気落ちします。かわいいと感じた服への愛しさと、それにまったく共感してくれない友人にそっけない対応をされる切なさと、それを受けて何としてでも友人に「いいじゃん!」と言わせてみせるという心強さとが、ぼんやりと入り混じる瞬間なのです。
特にアウターに関して言えば、毎年つい反応してしまうのがMA-1。どこの空軍ですか? と思うほど、クロゼットの一角がカーキ色に染まっています。あのメンズライクなシルエットに、ミリタリーとストリートなムードを兼ね備えたデザインが己のツボらしい。ただ今シーズンは、我ながら少しは成長したと思っているんです。なぜならMA-1はやっぱり買っちゃったのだけど、すでに何着も持っているカーキ色は選ばなかったから。
選んだのはレオパード柄。MASTER & Co.の秋冬コレクションです。旬のアニマル柄にトライしてみようと思ったのがきっかけでした。かなりパンチは利いていますが、チノ素材なので風合いはナチュラルです。少し色褪せたようなヴィンテージライクな仕上がりで、ヒョウ柄だけどいやらしさがないところに惹かれました。しかも、中綿がしっかり入っているので保温性もバッチリ。インがシンプルな組み合わせでも、これを羽織るだけで着こなしにインパクトが出るのでかなり愛用しています。
でも、ちょうど今これを書きながら思い出しました。今季はこれともう1着買い足したアウターがあるのですが、それがまさかのカーキ色のMA-1でした。どんだけ好きなんや……。もはや、ある種の呪縛みたいになってきています。
エディターHAYASHI
生粋の丸顔。あだ名は餅。長いイヤリングと丈の長いスカートが好き。長いものに巻かれるタイプなのかもしれません。