モヘアはモテそう?

 そういえば去年自分はどんなニットを買ったんだっけか? と、おもむろにタンスの中を漁ってみた、とある週末。出てきたのはエクリュカラーの、首の詰まった厚手のリブニットに、これまたエクリュカラーの、メンズサイズのフィッシャーマンズニット。そしてまたしてもエクリュカラーの……ってな調子で、出しても出しても出してもエクリュカラー。よくもそんなにキナリ一辺倒な冬を過ごせたものだと、自分のワンパターンっぷりにゲンナリしたのでした。

 そこで、ニットに限っては“NO MORE エクリュ”と心に誓った今シーズン。クロゼットに新風を吹き込んでくれたのが、この「Maiami basic」 のモヘアニットです。ベルリン発のブランドで、展開されるアイテムはすべて手編み。つまりは一点ものです。ローゲージのざっくり感にモヘアのふんわり感、 そしてシルエットのゆったり感が相まみえて、絶妙なユルさと柔らかさを実現している。そう感じたとき、ハッとしました。これを着たらワタシ、真の「ゆるふわ系」になれるんじゃないかと。薄いグレーからパステルピンクの淡いグラデーションも相まって、ゆるふわに拍車がかかるんじゃないかと!

  ミニマルなムードにすっぽり包まれていた昨冬から気分を一新するためにも、小鼻を膨らませて購入。さっそく同性の友人たちとの飲みの席に着ていったら、言われちゃいましたよね、「その服モテそう」って。これに関しての本音はあえて伏せておきます。ただ「その服かわいいね」と褒めてくれるのは9割9分の確率で女性です。そういう意味では、以前ご紹介したヴィンテージのアディダスのプルオーバーを着ている時の方が、知らない男性から「その服どこのっスか?」と声をかけられるなど、よっぽど男ウケが良かった。だからといって、やっぱりその時もモテはしなかったんだけど。

“エディターHAYASHI”

エディターHAYASHI

生粋の丸顔。あだ名は餅。長いイヤリングと丈の長いスカートが好き。長いものに巻かれるタイプなのかもしれません。

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