編集Gの投稿をみて、すぐさま駆け込みました「洋服のお医者さん」に!
というのも、この2年袖を通していないファーコートがありました。3年ほど前に買ったA.P.C.のラビットファーコートです。ゴージャスな印象が強すぎて避けていたファーアイテムですが、そのコートは、雑多なヴィンテージショップで自分のサイズにピッタリ合うものを奇跡的に見つけたかのような出会いでした。パリやロンドンの女の子が古着のファーをカジュアルに取り入れているようなイメージ。これなら自分らしく着こなせそう、と奮発して買いました。あまりにも好きすぎて、その冬毎日着ていました。そして毎日チェーンのバッグを斜めがけにして合わせていました。ある時ふと、なんだかよくバッグに毛がくっついているな~と思い、バッグがあたっているお尻部分をみたら、くっきりと、バッグの形そのまんまそこだけかなりのダメージをくらっていました。うぅぅ、これではもう外に着ていけない(涙)。チェーンとバッグの間でファーを傷つけていたようで、なんで気づかなかったんだろうと自分を恨み本気で泣きました。だからといって、捨てるなんて絶対にできません。どうしたものか、と思いながらクロゼットに眠らせていました。そして出会った編集Gの記事。ミンクのファーのプルオーバーをリメイクできるなら、このコートも蘇るかも!と興奮を覚えました。
訪れたのはもちろん「アトリエロングハウス」。ダメージがある部分をカットし、ポケット位置を上げてジャケットにしてはどうか、という提案をいただきました。新しいコートを新調できるほどのお値段だったので一瞬躊躇しましたが、「どうかお願いします!」とお直しに出しました。あれから1カ月。クリスマス直前に仕上がったのがこちらのジャケットです。袖を通した瞬間に、また会えたね、また一緒に出かけられるね、とうれしい涙が込み上げてきました。けっして安いとはいえない金額でしたが、予想以上のクオリティに感激もひとしお! コートとは一味違うスタイリングも楽しめそうです。心からお願いして良かったと思っています。直しながら大事に着ていくという洋服とのつきあい方って、なんて贅沢なんでしょう。カットした部分はファーストールにリメイクしようかなと次の計画を立てています。
顔面識別が得意のモデルウォッチャー。デビューから好きなのはサーシャ・ピヴォヴァロヴァ。ファッションと映画を主に担当。