整体やスパや、はたまた美容院や歯科医院で仰向けに寝台に横たわり、目に入った風景を見て「ああ、ここの人はこういうふうに寝てみたことがないんだなぁ」と思うことがあります。天井にシミがあったり、埃が溜まっていたり。ところが、あぁこれは！と唸ってしまったスパに出合ったんですよ。中目黒川沿いに去年オープンし、昨秋からスタートしたフェイシャルトリートメントを体験したイソップ 東京店で、思わずはっとした話です。
その理由はこちら。
ちょうどベッドの目線の上。仰いだ先には、小さな文字でこんな一文がプリントされていました。
「自分に妥協しないで。結局、その結果があなた自身になるのだから」という意味の、ジャニス・ジョプリンの有名な引用です。深みと重さがあることばです。単に外側の見た目だけではなく、自然の恵みを用いて、五感や、心のバランスと平静にアプローチするイソップにぴったりの引用だと納得。
すべてのプロセスをハンドマッサージで行います。その圧とリズムのバランスは、実に秀逸！ 集中保湿に働きかける「スキンクエンチ」コースでは、躍るような手技とクレンジングから始まるイソッププロダクトのケアで、真冬の乾燥肌に驚くほどの透明感が蘇りました。
落ち着いたウッドとあたたかな色調のインテリアも、極上の心地よさを底上げします。たったひとつのプライベートルームでの至福の時間は、新しい東京のランドマークになりそうです。大切なイベント直前の駆け込みスパとしても！
エディターIGARASHI
おしゃれスナップ、モデル連載コラム、美容専門誌などを経て現職。
趣味は相撲観戦、SPURおやつ部員。
