先日、友人がうつわをプレゼントしてくれました。作家は福田るいさんで、熊本を代表する小代焼の瑞穂窯で作陶している方です。小岱山の鉄分の多い粘土を原料に灰釉の流しぐすりをかけるのが小代焼の特徴。焼きあがると、灰色と白の間をいったりきたりするような独特の風合いが生まれます。ひとつひとつ色の出かたが異なるので、素朴な中にも無限の広がりを感じさせるのがこのうつわの持ち味。表面にはくしの目模様、内側には縞模様のしのぎが施され、その表情の豊かさもまた魅力です。しのぎは繊細というよりも力強く、これを女性が作っているという意外性にもますます惹かれました。片手にすっぽりとおさまる使い心地の良さも含めて、かなり気に入っています。なんでもない日常に突然やってきた、スモールグッドシングスなのでした。ちなみに福田るいさんのうつわは、都内では東急プラザ銀座内にある「COOPSTAND」で購入できます。
エディターHAYASHI
生粋の丸顔。あだ名は餅。長いイヤリングと丈の長いスカートが好き。長いものに巻かれるタイプなのかもしれません。