毎年無地のニットを買い足しておりますが、今冬はすでにこのAURALEEのニットがもっとも登板しそうな予感。この秋青山に旗艦店をオープンし飛ぶ鳥を落とす勢いでファンを増やしているブランドです。こちらのこだわりは、なんといっても素材。以前取材した際にも伺ったのですが(当該インタビューはこのページよりご覧いただけます!)、布や糸にとどまらず、なんとその前の綿や毛の段階からも着想を得ているのだそう。その素材への飽くなき情熱は、国内各地の工場のみならずときにはモンゴルまで(!)原料となるヤギなどの動物たちを見に行ったり……と徹底しています。そしてその真価がもっとも発揮されるのが、ニットなのです。
今季、私が購入したのはこちらの二着。モヘア素材のタートルネックニットは、軽く柔らかく透け感がきれい! もっとも繊維の細い、最高級のベビーモヘヤを原料としています。繊細な編み目からはインナーが透け、その色や柄によって空気が変わりそう。いっぽうワイドリブニットは、立体感のあるうねが特徴的。上質な極細繊維のウールが紡績された素材は、肌になじむように伸縮して気持ちがいいのです。さらに特筆すべきは、この澄んだ中間色のブルー。そう、AURALEEはその絶妙な色使いも素晴らしいのです! レイヤードして色合わせを楽しみたいニュアンスカラーは、他ではなかなか見つかりません。
これらの服に共通するのは、着ている自分が誰よりも幸せになれること(笑)。さらりとした着心地に肌を甘やかされつつ、美しい色合いは目の端にちらつくだけで自然と高揚感をもたらしてくれる。身体的にも、心理的にも「いいな~この服いいな~」という思わずにやけてしまうタイプの多幸感がある服なのです。そんなアイテムは、なかなかない。スタンダードなアイテムこそものによってこんなに違うのだと体感しました。肌寒いこの頃だって、このニットを着られる!と思うと、めげずに頑張れます。
好きな服は、タートルネックのニットと極太パンツ。いつも厚底靴で身長をごまかしています。