可憐なプリントのスカートはVanessa Seward(ヴァネッサ・シュワード)のもの。シルクの艶やかなテクスチャーや、ウエスト回りはフィットしていながら裾が優雅に揺れるさまは、どこか「グラマラス」な香りがします。ちなみに先日、某ブランドの方が「グラマラス」という概念は日本人には少し誤解されているかもしれないと仰っていましたが、たしかに。日本ではボンキュッボンな性的なにおいが加味されていたり、金ぴかに飾り立てて圧倒するというニュアンスで捉えられています。海外だと「洗練された輝かしい女性」を褒めたたえるシチュエーションで使うことが多い気がします。
そういえば、今年のSPUR7月号で”デザイナーたちの「お母さん、ありがとう!」”という企画を掲載したのですが、こちらにヴァネッサの母の写真やエピソードも。彼女がまあ、本当に素敵で「グラマラス」なんです!(ちなみに本特集に登場するデザイナーの母は皆、とっても美しくエレガントです)。
↑SPUR2017年7月号より。
ヴァネッサの子供の頃の遊びは「母のワードローブをのぞくこと」。クロゼットには「ハイエンドなドレスはもちろん、当時のロンドン・ファッションの最先端だったオジー・クラークのヒッピー・シックな服もひしめいていた」と。なるほど、このプリントもどこかオジー・クラークのヴィンテージに通じるムードがありますね。
外交官の妻だったヴァネッサの母は「ドレスアップにかけては人一倍の情熱をもって」いて、それは「会う人に対する礼儀」であるとともに「自由を謳歌する女性としてのパワーの表現でもある」と。
自分はといえば、恥ずかしいくらい「グラマラス」にほど遠いのですが、この一着を通じてヴァネッサの母という女性像を妄想しながら日々精進していきたいと思います。
ジュエリー&ウォッチ担当。きらめくモノとフィギュアスケート観戦に元気をもらっています。永遠にミーハーです。