2017.12.23

ギプスしてても秒で完成するファンデーション

私事ですが、先日骨折いたしました。右ひじ全治1か月。利き腕のため、本当に辛かった。お箸は持てても肘が固定されているから口に運べない。ペンは持てても力が入らなくてコンテが描けない。キーボードを打つのに普段の3倍時間がかかる。重いモノが持てないので撮影現場で周囲に迷惑をかける。シャンプーするのも左手なら、靴下を履くのもすべて左手。なにもかも左手で行わねばなりません。特にきつかったのが毎日のメイクアップです。

すべての行程を左手で行わなければならないわけですが、利き腕でないと繊細な動きができないため、いつものファンデーションがムラだらけになってしまうんですね。ただ、そのときちょうどNARSのベルベット マット ファンデーション スティックが発売されたばかりのタイミングでして。恐る恐る、このスティックを肌の上にすべらせてみたんです。

するり、するり。心地よくすべっていきます。そのままだとムラのままなので、おしり側のスポンジで、のばしながらポンポン、ポンと叩いていきます。もちろん左手なので、ぎこちなく。でもそのとき気づいたんです。あれ?力がまったく要らない! なのにものすごく均一な、それこそベルベットのような膜が肌をふわりと覆っている! つまり、パーフェクトな肌に仕上がっている! もしかしてこのファンデーション、ギプス装着者のために作られた?と疑いたくなるほど。そんなニーズはなかなかないにせよ、利き腕と反対の手でも上手に塗れる――これは要するに、利き腕で塗ったらハイパー速く簡単に美肌が手に入るという裏付けにほかなりません。

そして、マットと謳いながらも光を内包したこの仕上がり! 先日ヘアメイクアップアーティストのRIEさんが、「NARSのファンデーションって、なんていうかおしゃれな肌の質感になるんですよね」と言っていたのを思い出しました。そうそう、おしゃれな肌! まさにこの言葉がしっくりきます。ビッカビカの肌はなんだか物ほしそうだし、ドマットも古く見える今日この頃。このハーフマットが実にちょうどいいんですよね。
熱く語りすぎてしまいましたが、そんなこんなで無事ギプスが外れて元気いっぱいの現在も、毎日このファンデーションに感謝しながら生きています。

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エディターITAGAKI

ファッション、ビューティ担当。音楽担当になったので耳を鍛えてます。好きなものは、色石、茄子、牧歌的な風景。