たとえば君がいるだけで、心が強くなることがありますよね（米米ＣＬＵＢ調）。このバッグは私にとってそんな存在です。たとえモノが入らなくたっていいんです。そこにいてくれるだけでいい、という存在の絶対的肯定。このバッグに抱く気持ちは母性に近いのでは、とすら思います。
そんな無条件の愛情を注いでいます、このISABEL MARANTのバッグに。SUPER A MARKETでちょっと欲しくなり、トゥモローランド 渋谷店でもっと欲しくなり、ついにISABEL MARANTで購入するという三段階ステップを経て手もとにやってきたばかり。パイソンレザーを黒がぴりりと引き締める、辛口の一品です。ポイントはやはりこの長いレザーのフリンジ。身長の低い私が抱えると相対的にさらに長く感じられるんですが、でもいいんです！！ 可愛いから。ルックスから伝わるように、サイズはコンパクト、マチは薄めでポケットもなし。文庫本がするりと収まる以外は、正直私の小さな二つ折り財布も入らない。ギリギリiPhone（ただ二台持ちなので、一台は入らない）と定期入れを入れたら容量は限界。サブバッグが必須です。でもいいんです、そう、可愛いから！ 一世を風靡した、かの「逃げ恥」で新垣結衣さんが突如「可愛いは最強なんです」と語りだしたシーンを覚えていますでしょうか。「可愛いの前では服従。全面降伏なんです！」。この言葉を今こそ反芻したい。これまで“アクセサリーとしてのバッグ”論に「とはいえ、実際使うなら機能性とかアレコレ入るのも大事じゃないですかね……？」と個人的にはカバンはユースフルであることを重要視していた人間ですが、このバッグに出合って覆されました。「君はいるだけでいい」タイプの可愛さです。
SPUR４月号では、32Pにわたってそんな全面降伏系可愛いバッグをたくさんご紹介しておりますよ！ もちろんデイリーユースには欠かせない、機能性あふれるアイテムも。ぜひぜひご覧ください。
好きな服は、タートルネックのニットと極太パンツ。いつも厚底靴で身長をごまかしています。
