人生で初めてのバーバリーチェックは、安室奈美恵さんとともにやってきました。
若い女性にとってまだまだ結婚がゴールと考えられていた1990年代後半、結婚なんて通過点でしかないという軽やかな彼女の決断は、まだティーンエイジャーだった私の心に深く刺さったのを覚えています。メイクに疎い子どもだったので細い眉にすることはなかったのですが、バーバリーチェックに密かに憧れを抱き、バーバリーチェックのトートバッグを手に、毎日高校に通っていました。雨の日も晴れの日も持ち続け、文字通り擦り切れるまで使ったことは今でも懐かしい思い出です。
それから約20年。昨年発表されたセプテンバーコレクションで、突如として登場した「ヴィンテージ・チェック」に、思わず心を奪われてしまいました。60年代のチェックを復刻したものだそうで、絶妙な色合いに胸キュン。そして、そんな直後に知った安室奈美恵さんの引退とクリストファー・ベイリーの退任……。
更に季節がめぐった今年の春、このバッグを見て、バーバリーチェックのトートバッグとともに過ごした高校時代が走馬灯のようによみがえりました。PVC加工が施され、あの時よりもぐっとモダンに。ちょっと大きめのサイズも、小さいバッグに少し飽きてしまったタイミングにフィットしました。こうやって昔好きだったものを違う形で楽しめるのも、年齢を重ねる良さかなと感じながら、人生2度目のバーバリーチェックを満喫しています。
物心がついた時からパンツ派。今、一番興味があるのは、どうやったら居心地のよい部屋で暮らせるのか。美容、アート担当です。