女がここぞ、と思ったら「SANTAL BLUSH」です

個人的にはさっぱりとした香りが好きでよく使うのですが、最近は趣向を変えて少しだけ濃度のある香りにシフトしています。いわゆる軽やかなフローラル系やフルーティな香りは、癖がなくて使いやすいものが多いのですが、ともするとどれも似たような香りになってしまいがち。

主張しすぎず(ムンムン系は苦手なので避けたい)、老けすぎず(昔のお母さんやおばあちゃんの鏡台の香り、みたいなのはちょっと……)、それでいてモダンで、そして存在感のある香り……。そんな理想のフレグランスはないだろうか、とずっと探していたのですが、先日ようやく「これだ!」という香りに出合いました。それがこのトム フォードの「SANTAL BLUSH」です。

香りの主軸はサンダルウッドをメインにしたウッディノート。シュッと肌にのせると落ち着いたウッディな香りが広がります。第一印象がウッディ系の香水って結構重たくなったり、メンズっぽい印象になりがちなのですがそこはさすがトム フォード。肌にまとうと、まろやかで甘美なノートに変わります。そこがなんとも香りの中にギャップがあってセンシュアル。しかもSANTAL(サンダルウッド・白檀の学名Santalum albumからきていると思われます)がBLUSH(顔を赤らめる)なんて! 白檀は古来瞑想の時に使われる香木で、アロマオイルでは心を落ち着かせたい時におすすめされている香料。それが赤面するなんて、シニカルというか、官能的というか。ネーミングにも女の二面性みたいなものを(勝手に)感じてしまいました。ゴールドのボトルと淡いベージュピンクのジュースからは上質なシルクサテンのイメージが湧いてきます。とにかく知れば知るほど奥が深い香りなのです。

そして、ここまでイメージを膨らませて気がつきました。

「もっ、もしかして、これが世に言う”いい女香水”なのでは?」ということに。そこで一人勝手に盛りがり、ここぞ、という勝負どきにはつけることにしました。

今のところの「勝負どき」というのはクライアント先での打ち合わせやミーティング、新製品の発表会で多くの人に会いそうなとき……、とまあなんとも現実は色気がない感じなのですが、少々ピリっとしたムードになりがちなビジネスシーンでふっとこういう香りがするのもいいな、と思います。仕事をしていると緊張感を強いられたり、ストレスフルなやりとりもしなければならないときもありますが、そんなとき自分が好きな香りが漂ってくると、本来の自分のペースに戻れる気が。香りがもたらしてくれる心理的なサポートってすごいです。

「勝負どき」は人によっていろんなシーンがあると思いますが、そんなときの為に心落ち着ける自分の香りを見つけておく、というのもいい作戦だ、と思ったのでした。

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エディターASADA

主に美容担当。山登りなど自然に触れることが好き。最近は健康とかインナービューティとかいう言葉にめっぽう弱くなりました。

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