台風接近のニュースや、やや下がった気温などを見て、一か月前は「夏よ一刻も早く終わってくれ~!」と毎日のように願っていたのが嘘のように、いざ秋の気配を察知すると寂しくなってしまいます。そういえば、夏ほど終わる瞬間を意識する季節、あまりないなと思いました。
そんな少しセンチメンタルな気分になるこの季節。映画『君の名前で僕を呼んで』のサウンドトラックレコードを聴きながら、夏の思い出を振り返っています。
春先にこの作品を観た後、一週間はこのアルバムしか聞いてなかったのではないかというくらい繰り返し何度も聞いていました。特に作中のオープニングで流れるジョン・アダムズの「ハレルヤジャンクション」はひとたび聞けば映画の舞台となった南イタリアの夏の景色を思いうかべることが出来る爽やかな曲でお気に入りです。友人がこの作品を観た際の感想で「天気が良い夏の日に外で食事をしたくなる映画」と称したことも同時に思い出しました。そして、改めて購入したこのレコード、なんと、桃の香りがするというのです。桃といえば、この作品においてかなり重要なキーアイテム。その果物の香りがするなんてロマンチックすぎます。そもそもレコードに香りがつけられるということにも衝撃。他に香りがついたレコードがあるのか気になるところ。正直、桃の香りはそこまではっきりと感じとれなかったのですが、商品名に含まれた「PEACH SEASON EDITION」という言葉へのときめきで満足してしまいました。レコード本体もリアルな桃の実を再現したような淡いピンクとクリーム色、ところどころに濃いイエローを混ぜたような美しいカラーリング。ついうっとり眺めてしまいます。9月に『君の名前で僕を呼んで』のDVDも発売されるので、合わせて楽しみたいですね。なかなか夏の思い出から抜け出せなさそうです。
ファッションとビューティ担当。K-POPを始めとする韓国カルチャーにお熱。茶碗蒸しと無花果の香りが好き。
実家で暮らす柴犬が親友です。