ちょっと長くなりますが、お付き合いください。こちらはマリーン・セルのバッグ。月のマーク=クレストムーン柄でお馴染みのブランドで、スキンタイトなトップスが人気です。私はこの春、このトップスを買って重宝していました。
少し前に打ち合わせで久々に銀座を訪れたのですが、リサーチも兼ねてドーバー ストリート マーケット ギンザをのぞいたところ、このバッグが目にとまりまして。ここ最近の「どんな天候でも気にせず持てる、常に両手は空いていたい」という潜在意識にダイレクトに訴えかけてきました。
チャームは後からつけました。
手に取って見れば見るほど感嘆は深まるばかり。
表側にはすぐに取り出したい定期など入れるのに便利なスリットポケットと、ペンホルダーが。ショップスタッフの方は「あまり使わないかもしれませんが……」と仰っていましたが、私はここぞとばかりに色校用のペンをオン。インダストリアルなムードに合わせて、あえて“事務的な“ボールペンなんかをさすのが良さそうです。
ストラップは斜めがけしてボディにピタッとフィットする長さですが、手前のチェーンを取り外してつなげると肩がけのチェーンバッグに。「チェーン単体をジュエリーのように身につけてもいいんですよ」というショップスタッフの方のさりげないアドバイスに目鱗。ネットでは得られないライブな一言が、お買い物を豊かな経験に。
で、向かって右のポケットに入っているのはアンコかなんかだろうと思いきや、エコバッグでした! サブバッグと、貴重品を入れるメインバッグのコーディネートに悩んできたのですが、このリンク感はありがたい。パズルのピースがピタッとハマったような気すらしました。
バッグの中もすごい。ジップつきの仕切りポケットで分けられ、カードポケットも4つ。ですのでもうお財布は使わず、お金を真ん中のポケットに直に入れちゃっています。他に除菌スプレー、リップ、携帯、鍵など必需品が入るちょうどいいサイズです。エコバッグが入っていたポケットには名刺入れを。これでご挨拶の際の恥ずかしい「名刺入れどこどこ」騒動もなくなりました。
最後に地味なんですが、裏面はふかっとしたパッド内蔵なんです。ですから、携帯など壊れやすい(すでに私のは画面が割れていますが…)物を入れるのにもぴったり。ちなみにショルダーストラップにもパッドがついているので食い込みにくい。また言いますけど、地味なんですが、使用するたびに「ああ、ありがたい…」とジワるポイントなんです。
一見、おじさんのカメラバッグのような無骨な出立ですが、光沢のあるモアレ素材だったり、ジップやチェーンまで黒で統一されているのがスタイリッシュ。特にロケなどの撮影、通勤、近所での買い物にはもちろん、子供と公園で遊ぶときやアウトドアでも活躍しそう。
マリーン・セルといえば、欧米人にとってマスクは普通でなかったコロナ禍以前より、マスクスタイルをパリのランウェイで発表していました。不穏な世の中を力強く生きるための機能的かつエレガントなアイテムや、アップサイクルの提唱など、難しい問題に果敢に取り組んでいます。クリエイティブなアイディアの恩恵を、身近なアイテムを通して味わう日々です。
ジュエリー&ウォッチ担当。きらめくモノとフィギュアスケート観戦に元気をもらっています。永遠にミーハーです。