最近、寝る前にiPhoneを触る時間がかなり短くなりました(以前まで、布団に入ってから2,3時間ずっとYouTubeやSNSを見続けるという生活をしていたのです……)。というのも、とある本を少しずつ読み進めているため。その本は最近発売された、ライター餅井アンナさんのエッセイ『へんしん不要』(タバブックス刊)です! 著者の餅井さんが過ごした2年間に起こった出来事や考えたことを、心地よい温度の優しい言葉とともに、手紙形式でつづったエッセイ。この『へんしん不要』というタイトルも本当に素晴らしいんです! メールやラインでのやり取りで、この「返信不要です」という趣旨のコメントをもらうと、ほっとしませんか? 「あ~返事をしなくても良いんだな」と、肩の力が抜けるんです(やはり届いたメールやチャットを返信しなきゃ!と頭の片隅にある状態って、結構疲れてしまうんですよね)。まさに、バキバキに力んでいた身体をほぐしてくれるような”お便り”エッセイ。
就職活動や、SNSを通して考えたこと、季節のことなど、ささやかな日常を描いている文章が素敵なことはもちろんなのですが、こちらからはお返事ができない「手紙形式」というのが、とても良いんです。友人や家族から、何でもない日に手紙が急に届くととても嬉しいですよね。このエッセイにはその突然訪れた手紙のような、「温かな喜び」が感じられます。「元気出して!!!」と力強く背中を押すというよりは、無言で優しく寄り添ってくれるような内容です。季節の変わり目で心も身体も、自分が思っているよりうまくいかないな~というときに、少しずつ読み進めたい素敵な本でした。肌寒くなってきた季節の読書タイムにお勧めです。
ファッションとビューティ担当。K-POPを始めとする韓国カルチャーにお熱。茶碗蒸しと無花果の香りが好き。
実家で暮らす柴犬が親友です。