頑張って買ったものは、手放さない方がいい。そう実感している2020年。
流行は巡るとは本当ですね。もはやトレンドなんて死語かもしれませんが、自分内ブームが再びやってきたのです。このマルベリーの「アレクサ」バッグ。覚えている方もいらっしゃるかと思います。
00年代後半にスタイルアイコンとして世界中の注目を集めていたアレクサ・チャン。気取らないガーリーなスタイルが可愛くて、彼女の動向を追いかけ、着ているものをくまなくチェックしていたものです(アークティック・モンキーズのアレックス・ターナーと付き合っていた時が最高でした)。そんな彼女のために作られたのが「アレクサ」バッグです。発売は2010年。当時の私は、S P U R編集部に異動してすぐに、スナップ班として初めてパリコレの現場に立っていました。モデルたちがセリーヌの「ラゲージ」を持ってコレクションを梯子しているな〜、ラグ&ボーンのデニムが人気だな〜など、モードの洗礼を受けながらも、心の中では、絶対アレクサバッグを買ってやる!と隙間時間を狙っておりました。
しかし、なんやかんやで最終日になっちゃって、わーん、もう空港に行かねばならぬ、というときに、上司と出発時間が違うことが判明。突然訪れたひとり時間30分! 猛ダッシュでパリのマルベリーのお店へ行き、脇目もふらずに、レオパード柄を選びました(アレクサが持っていたから)。帰国後毎日愛用していたこのバッグ。正直もうクタクタです。しばらくクローゼットの奥にしまっていたのですが、先日ふと目にとまりました。もう一度レオパードって、気分じゃない? あれれ、アレクサバッグが新鮮に見える! しかもこのクタクタ感がいい感じかもしれない!と、このバッグが輝いて見えました。
この冬は、「アレクサ」のレオパードをアクセントにしたスタイリングを楽しもうと思っています。みなさんのクローゼットにも、出番を待つ10年選手がいるかもしれませんよ。
顔面識別が得意のモデルウォッチャー。デビューから好きなのはサーシャ・ピヴォヴァロヴァ。ファッションと映画を主に担当。