今週一冊の写真集が発売になりました! ファッションとストリート、ランドスケープを得意とするフォトグラファー、Sam Marie-Saintの『SODAPOP』です。
夢想家、反逆者、パンク、ロマン派の若者たちへオマージュを捧げた作品ですが、昨年ニューヨークのダウンタウンとマンハッタンで撮影されたにも関わらず、ページをめくるたびに漂うクラシックシネマ感! モノクロの写真からはストーリーが感じられ、レトロなおしゃれ短編映画を見たような気分に浸れます。
調べれば、彼自身がU C L Aでシネマトグラフィーを学び、ジャン=リュック・ゴダールやフランソワ・トリュフォーのヌーヴェル・ヴァーグ、50年代のジェームズ・ディーン、そしてフェデリコ・フェリーニやミケランジェロ・アントニオーニのクラシックなイタリアンシネマに影響を受けたそう。
2000年代初頭にリバイバルした60年代・70年代に夢中になった者としては、大変ふに落ちたのであります! それから20年を経て再びやってきたあの時代への憧憬。ファッション写真としても参考になり、バケットハット全盛の今において、久々にベレー帽被りたい気持ちです。日本では紀伊國屋で扱いがあるようなので、気になる方はぜひチェックを!
エディターKINUGASA
顔面識別が得意のモデルウォッチャー。デビューから好きなのはサーシャ・ピヴォヴァロヴァ。ファッションと映画を主に担当。