先日、iPhoneのカメラロールの写真を整理している時に気づいたことです。新幹線や飛行機に乗らなくなって1年が経過していました! もちろん状況的に遠出は避けた方が良いのですが、ここまで徹底的に首都圏からほとんど出ずに過ごしたのは、ほぼ生まれて初めてだったのでかなり寂しい気持ちに。あまりに出かけないので、取材等で外出が必要な時に乗る電車(それでも1時間弱程度なのですが笑)の時間もちょっとした小旅行の気分です。旅行に行けるようになるのは当面先。しかし日々の生活のモチベーションの一つであった「旅」への情熱を絶やさずにしたい……と思っていた時に出会ったのが、こちら。
DU BOOKSから発行された『Accidentally Wes Anderson』の邦訳版です。実はこの本、世界中の有志(この本の中では”冒険者(Adventurer)"と呼ばれています)が世界各地に存在するウェス・アンダーソン監督の映画に登場するような景色を収集するコミュニティサイトから生まれた一冊です。左右対称のライン、パステルカラーなど、アンダーソン監督の作品を見たことがある人は「わかる〜〜〜!」と思ってしまうような、ときめく景色の写真の数々が掲載されています。監督からも「実際、僕が撮りそうな写真だ」(本誌の序文に掲載されているコメントより)とお墨付き。表紙に掲載されている写真はスイスのフルカ峠にある「ホテル・ヴェルデーレ」。実際にアンダーソン作品には登場していないにも関わらず、「あれ、見たことあるぞ……」と思ってしまうのが不思議です。北アメリカ大陸、ヨーロッパ、アジアなど地域別に紹介されており、中には日本国内の”ウェス・アンダーソン的景色”も! 銀座にある歌舞伎座や東京大学の安田大講堂、京都の嵐山にあるモンキーパークの展望台など、何度か足を運んだことのある場所でも、こうして改めて考えてみると確かに監督の作品に出てきそうなスポットに思えて、新鮮に感じます。海外にはなかなか行けませんが、『Accidentally Wes Anderson』に投稿したい!と思えるような場所を日常の生活の範囲で探すのも楽しそうですよね。いつか再び海外旅行に行けるようになる日まで、この本に付箋を貼りながら、妄想旅計画を練っている日々です。
ファッションとビューティ担当。K-POPを始めとする韓国カルチャーにお熱。茶碗蒸しと無花果の香りが好き。
実家で暮らす柴犬が親友です。