昔からあるアレって、実際どうなんだろう? いわゆる街のドラッグストアに並んでいる、クラシックな名品。以前に肌が健やかな高齢の女性に取材したところ、シンプルに毎朝ヘチマコロンを塗っているだけ、と伺ったことがあります。
数年前、必需品を買いに近所のドラッグストアに出かけたところ、「椿オイルコーナー」が気になり出しました。昔っからあるけど、実際のところどうなの? 3種類ほどある中で、トランス酸を発生させない生搾り製法の「黒ばら純椿油」にロックオン。ちょっとした冒険心で買ってみました。当時、髪が傷んでもっさりしていたのですが、保湿力がすごかった。朝に軽く水で濡らした後、こちらをつけると一日中しっとりキープできる。いい具合のツヤも出るのです。コスパの良さも相まって、以降リピート買いしていました。
黒ばら椿油で髪をしっとりさせた後、以前にいただいたDIENCHANのツールで頭のツボを押すのがマイブームです。念のため、この二つに関連性はありません。
ここ数年、パーマをかけることが多く、束感や髪の動きを出すためにオイルはますます必需品に。職業柄、色々試さねば、という考えもあって、椿オイルからちょっと離れてみました。美容プロに別のヘアオイルを勧められたり、評判の良いオーガニックな●●オイルを使ったり……。で、ふと鏡を見るたびに、気づいたのです。どうも髪がパサついている、と。どのオイルもツヤ自体はあるのですが、ツヤに「奥行きがない」というか。アホ毛もふわふわと悪目立ちするのが気になります。
試しにもう一度椿油に立ち返ってみました。手に取ると、ふっくらとしたテクスチャーにハッとしました。スムーズに髪全体に伸びて、湿度のあるヴェールで包容してくれる感じ。純粋な感動でした。パーマの動きやウェットな束感も出しながら、触り心地はしなやか。なんともオサレな仕上がりになるのです。レトロな一品がモダンなヘアスタイルをかなえる。そんな意外性に心打たれながら、毎日愛用しています。
ジュエリー&ウォッチ担当。きらめくモノとフィギュアスケート観戦に元気をもらっています。永遠にミーハーです。