一時は、「クールな若者は履かない」説まであったデニムでしたが、ついにこの春、トレンドに返り咲き。けれども、定番アイテムなだけに、何でもいいわけではない。単なるカジュアルに陥らないための正解を探していました。
そんな先月、恵比寿で髪を切った際に近くにメゾン マルジェラがあったな、という流れでショップを覗いて見るとありました、良さそうなデニム。
店頭に出ていたストレートとバギーの2型。さらに、ショップスタッフの方が出して下さったもう一着は、上級者向けデザイン。ウエストバンドの下が一部くり抜かれています。染めやパターンに、ここんちらしいツイストがある計3着。すべて試着してみましたが、どれも体の線が美しく見えることにまず驚き。マルジェラというと、トリッキーなデザインのイメージが強いと思いますが、基本を押さえた上での「逸脱」なんですね。
迷いましたが、ショップスタッフのアドバイスもあり、写真の一着に決定。ちなみに小柄で足が長くはない私の体型にはバギーが合うようで、ワードローブに集まりがちです。
中でも今回買ったこちらは視覚効果のオンパレード。
パンツを買う際に私が一番気になるのは、お尻の見え方です。残念ながら決して「素敵」とは言えない、私のヒップの形。デザインによっては生々しく見えてしまうことも。
この、ヒップポケットを縦真っ二つに切ってずらしたトリックを見てください。錯覚によって生まれる、ストーンとお尻を削り取ったかのような、まっすぐなラインが素晴らしい。このちょっと「非現実的な」シルエットがおしゃれ感を醸し出すんですね。
サイドや正面に配した鋭角の三角形は、のっぺりしがちなバギーに緊張感を。中央のみ切り残したウエストバンドは、脚長効果を。ちなみに、ハイウエストってお腹に食い込んで苦しくないですか? こちらは一部のみが腰高なので、地味にラク(笑)。
緻密に計算されたパターンで体型をおしゃれに補整。マルジェラの底力は、まさにデニムで体感できるのかもしれません。気がついたら、GWは毎日こればっかり履いてました。
ジュエリー&ウォッチ担当。きらめくモノとフィギュアスケート観戦に元気をもらっています。永遠にミーハーです。