知的好奇心を掻き立てる【ディオール】のバッグ

訪れた人全員が大絶賛している展覧会。それが、東京都現代美術館で開催中の「クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ展」です。こちらでも熱い思いがほとばしっておりますが、私も強烈に影響を受けたひとりです。モードの歴史に燦然と輝くあのニュールックを初め、ムッシュ ディオールの素晴らしい作品を直に見れるだけでなく、彼の意志を継いでメゾンに貢献してきた名だたるクリエイティブ ディレクターたちのルックを見比べることもできる。さらに、展示方法自体がアートなんじゃ……と写真を撮りまくりたくなるコーナーの数々。もう本当に、圧巻でした!

赤いバッグ

特に見入ったのは、日本とディオールとのつながりを紹介するコーナーです。以前「ファッション・イン・ジャパン」展の学芸員の方から日本の洋装の歴史についてお話を聞く機会がありました。それを補完するかたちで、ディオールが戦後の日本のファッションに与えた影響をじっくりと学ぶことができました。カネボウのチームがディオールのパターンからデザインを起こしているモノクロ写真を見ては、有吉佐和子の小説『仮縫』の世界ってこんな感じだったのかな?と想像を膨らませてみたり。知的好奇心が刺激されまくる内容でした。

ディオールのバッグ
付属のストラップでクロスボディにして愛用中。

少しでもメゾンのエスプリに触れていたい!とクローゼットから取り出したのが、ディオールのヴァニティバッグです。様々なデザイン、カラーで登場しているシリーズですが、私が愛用しているのはムッシュのラッキーカラーである赤。メゾンを象徴するカナージュステッチとエンボス加工のロゴがアクセントになっています。黒いコートばかり着ているこの季節に華を添えてくれる逸品。スタイリングに合わせることによって着飾る楽しみもありますが、歴史を学ぶことでより一層の愛着がわき、大切にしていきたい気持ちが高まっています。それもまたモードの醍醐味。

赤いバッグ
赤小物が好きすぎて、バッグの中身も赤一色!

そして、私の知的好奇心は「100分deフェミニズム」にも感化され、上野千鶴子先生の著作を読み直している週末です。

エディターKINUGASAプロフィール画像
エディターKINUGASA

顔面識別が得意のモデルウォッチャー。デビューから好きなのはサーシャ・ピヴォヴァロヴァ。ファッションと映画を主に担当。

記事一覧を見る

FEATURE