2023年のベスト・バイは最強のふつう、【UNIQLO : C】のクルーネックカーディガン

クレア• ワイト• ケラーと言えば、メーガン妃のウェディングドレスでお茶の間にも名前を知られました。が、当時手掛けていたジバンシィを去って以来、ゆっくりしているのかな? と思いきや今年9月にUNIQLO : Cを立ち上げるとの電撃発表。クロエ、ジバンシィを率いたのちの充電期間で本当に必要なワードローブがわかった。そんな彼女の仕事の濃密なエキスをギュギュッと詰め込んだコレクションなんですから、期待度はマックスです。

で、何を買うか。その頃ちょうどパリからファッション感度が高い方が来日しており(便宜上Pさんとします)、その方と編集部員でUNIQLO : Cで何が欲しいかという話で盛り上がりました。私はクレアのクロエ時代を彷彿する、レモンイエローのラインナップに惹かれました。が、買い物については百戦錬磨でたくさん華やかな服をお持ちのPさんが 、UNIQLOでは定番を買うべきだというセオリーをぶち上げました。LifeWearを謳っているブランドなだけに、トレンド性の高いものでなく定番にこそ底力が宿っているのだと。

ふわもちカシミヤの吸引力がすごい

UNIQLO : C ユニクロ
公式サイトでのお取り扱いは終了しているようですが、もし店舗で見つけたらぜひ手に取ってください! 

すぐ人の影響を受ける私は、グレーのクルーネックのカーディガンとベストを買いました。(ところがPさんはレモンイエローのコートを買っていました、ちなみに)

それからしばらくしてハッと気づいたら年末で、ハッと気づいたら毎日のように手に取ってしまうのがこのカーディガンでした。一見ふつうなんですが、魔力にぐいぐい引き込まれるかのごとくです。

まず、もちっとふわっと弾力のあるカシミヤが心地よい。さらに、レディースだとありそうでなかなかないシルエットなのです。この手のショート丈のクルーネックカーディガンは、ウエストを絞りがちなのですが、こちらはストンとまっすぐ落ちる。四角い、むしろメンズの身頃感に近いと思います。ウエストがくびれず、シルエットが洒落ている。ちなみに9月以来散々着ていますが、全然へたらず、緊張感あるフォルムを維持しています。フェミニンだけどモダン、という匙加減はさすがクレア様! 

細部に宿るクレア様の美学

UNIQLO : C ユニクロ
落ち着いたカラーのボタンがさりげなくて素敵

ボタンで惜しいということも多いのですが、こちらはほんのり偏光でニュアンスのあるチャコールグレー。全体をシックにまとめています。

 

懐かしの”ツインニット風”の着こなしが今また新鮮

UNIQLO : C ユニクロ
中には同じUNIQLO:Cのベストを。スカートはステラ・マッカートニーで、「元クロエ」つながりのコーディネートにしてみました!

ショートレングスですが、短かすぎないところが大人には嬉しい。台形ミニやプリーツスカート、メゾン マルジェラのデニムとワードローブのあらゆる服とも相性がいい名バイプレイヤー。毎日着ても飽きない、おせち料理のような頼もしさ。2023年、私の「ベスト・バイ賞」は、ふつうなようでふつうじゃないクルーネックカーディガンに捧げたいと思います。

現在発売中の2月号では、SPURおなじみの水川あさみさんと丸山佑香さんをはじめ、ファッション好きやプロたちの「ベスト・バイ」をお届けしています。皆さんの「最強の買い物」は何でしたか、そしてどんな一年でしたか? 

今年一年、SPURに立ち寄ってくださり、ありがとうございました。皆さんが気にかけて下さることが、編集部員の励みになっています。2024年も、ファッションを通じて楽しいことをたくさんお届けしていきますので、引き続きお付き合いください! そして、よい年末年始をお過ごしください。

エディターNAMIKIプロフィール画像
エディターNAMIKI

ジュエリー&ウォッチ担当。きらめくモノとフィギュアスケート観戦に元気をもらっています。永遠にミーハーです。

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