今年の欲望、今年のうちに! ティファニーブルーのボックスに鎮座して、やってきましたボーン リング! 年の瀬にティファニー 「ボーン リング」を買って、とても良かったという話をします。 2024年が終わろうとしています。個人的には忙しくも健康で、概ねいい年でした……と振り返っている場合ではない。終わっていない、終わらないかもしれない。やらなきゃいけないことも、やりたいことも積み残しだらけ。TO DOリストを数えてみると「うーん、今年は12月38日まであるのかな?」。つまり錯乱しています。 こういう時は心を落ち着け、買い物です。違う、いや違わない。この1年を象徴するジュエリーを買うのです。するとどうなるか? 1)したいことをしてやったぜと自信が持てる。2)残りのTO DOを消化しようというモチベーションになる。3)年が明け、やり残しがあったとしても「去年はこれを買えたしな……」と思い出せる。間違いなくいいことばかりではありませんか。 狙うはボーン リングです。伝説的デザイナー、エルサ・ペレッティの就任50周年を記念してこの秋発表されたもの。アイコニックなボーン カフをミニチュアにしたようなデザインで、イエローゴールドとスターリングシルバーの2種類、スプリット リングと同時に発売されました。 憧れのボーン カフが小さくなった! この、流れるような有機的フォルム。どこか時空を超えるようなイメージがあるのです。 身の回りのおしゃれで強い人の手元には、いつもボーン カフがありました。その人それぞれの形にフィットしている姿に、かっこいいなあといつも思っていました。エルサ・ペレッティがローマのカプチン修道会納骨堂で見た骨に着想を得たというデザイン。ジョージア・オキーフの絵画やコンスタンティン・ブランクーシの彫刻に通じるようなあのフォルム。いつか身体の一部としてまとってみたい。残念ながら、書く仕事の多い私の日常生活にボーン カフはどうも不向きで、文字通り指をくわえて眺めていたのです。 そんなところに新作ボーン リング、くわえたその指にはまるというじゃありませんか。待っていた甲斐があるというものです。リリース時に一度、撮影で見たときも心ときめきました。イエローゴールドの身体に溶け込むような質感もいい、スプリットリングの、ハードかと思いきやつけた途端にエレガントな官能性が生まれるところもいい。 多忙にかまけてすっかり忘れていたが、今、私に必要なのはアレだ。年末のイルミネーションきらめくティファニー 丸の内本店に駆け込みました。「骨ください!」(とは言っていない)。 私の"骨”に合うサイズはどれ? スターリングシルバーの7号(US4)サイズを人差し指に着用。PC作業で自分から一番よく見えるところに。 ダイヤモンド バイ ザ ヤード、ビーン デザイン、オープンハートなど、エルサ・ペレッティの生み出した数々の名品と共に、ボーン コレクションは並んでいました。お店の方に聞くと、アニバーサリーということもありどのシリーズも非常に人気が高いのだそう。ボーン リングも、イエローゴールドの方は店頭在庫がないとのこと(正直、財布のことを考えてホッとしました)。スプリット リングにも惹かれましたが、私の丸っこい指には少し窮屈そう。そうと決まればスターリングシルバーのボーン リングです。 ボーン リングはオープンになっているのでかなりフレキシブル。けれどサイズによって印象は微妙に変化します。試着は大事ですね。5号(US3)サイズは本物の指の関節のようにフィットし、中指のファランジリングとしても使えそう。一方、9号(US5)サイズは、存在感を感じるボリューム。ストレスなくどの指にもはまるけれど、落としそうかもしれない。 というわけで、私の指に合っていたのは7号(US4)サイズでした。これならメインにつけたい人差し指にぴったりで、中指にも難なくはまる。そして、ちょっとやってみたかったサムリングにもなるのです。親指につけてみると、関節に沿うようにするりとはまる着用感。 身体の一部が美しいものに変容する、甘美なイメージ 親指にボーン リング、指関節のフォルムに吸い付くようです。 太古の昔から人々は自分の身体を飾ってきました。衣服を着たり、刺青をしたり、アクセサリーをつけたり。動物の骨を使った装飾品で最古の出土品はマンモスの骨から作られたペンダント、約4万1500年前のものとされているそうです、すごい。 ボーン カフは、金属で”骨”をかたどったジュエリー。身につけてみると、自分の肉体の一部が美しい輝きをまとって変容したような、不思議な感覚をおぼえます。人体工学に基づいて計算されたデザインでありながら、古代の人々の感じた神秘性にも触れられる気がするのです。 半ばヤケになっての駆け込みショッピングが、しばし時空を超えて旅するような心の余裕をもたらしてくれました。やはり、ジュエリーは現実を乗り越える力をくれるものですね。ゆく年も、くる年も、もうひと踏ん張り、いい年に! 頑張っていきましょう。 エディターKUBOTA 幾星霜をこえて編集部に出戻ってまいりました。活字を読むこと、脂と塩気、2匹の保護猫、平和と雑談を愛します。 記事一覧を見る