先日初めてのパリファッションウィークへ取材へ行かせていただきました。(速報記事はこちら です!)渡航前に統括編集長より「ダークカラーのジャケット持ってる?」と質問が。様々な立場の方に会うので、ダークカラーのジャケットが一枚あると中に着ているものが派手でもきちんと見えて何かと重宝するとアドバイスをいただきました。
お恥ずかしながら、会社員生活10年超、ダークカラーのジャケットというものを持ったことがありませんでした。(グレーやベージュは持っているんですが……と言い訳)ジャケットというアイテムは好きですが、素材がリネンだったり、ドロップショルダーだったり、ややカジュアルに見えるものばかり。薄々必要なのでは、と思っていましたが、これは本腰を入れて「ブラックジャケット」を探すときかもしれない……!というわけで、パリへの旅の前にジャケットを探す旅がはじまりました。
条件は3つ。
(1)長く大切に着られるクオリティであって欲しいけれど、これまで買わずにこれたほどブラックジャケットの使用頻度が低い人生なので値段は¥150,000まで
(2)きちんとしたシーンでも使用したいので、素材はウールで、肩が落ちていないもの
(3)Vの開きがシャープすぎない3つボタンでノッチドラペル(これは好みです)。
メゾンからセレクトショップまで色々なショップを回ったのですが、なかなか条件に沿うものが見つけられず。きれいめなものが必要な時に駆け込むAURALEEでも今季のブラックジャケットは売り切れ。少し休憩しようと入った表参道GYREビルで、ふと思い出しました。「これ、ギャルソンじゃない?」
選んだのは三つボタンのとてもスタンダードなタイプ
サイズはMサイズ。ちなみに2つボタンのものもありました。
休日のトレーディング ミュージアム コム デ ギャルソン はとても混雑していました。昨年11月にリニューアルし、ブランドのラインナップが増えているので、スタッフさんに声をかけ「ブラックのジャケットを探していてこういう希望なのですが、おすすめはありますか?」と条件も一緒に伝えさせていただきました。
するとスタッフさんが何パターンもジャケットを持ってきてくださる! あらゆるブランドのもの、条件から離れるけど着てみるといいのでは?と持ってきてくれたおすすめのもの、同じもののサイズ違いなど、根気強く試着に付き合ってくださり、最終的に購入を決意したのが、Comme des Garçons Homme Plusのブラックのジャケットです。
中がカットソー地でも上品に見える素材と形
お値段は¥93500でした。生地は日本製。
購入の決め手は鏡の前に立ったときに大きめだけどルーズに見えないかも、と思ったこと。ゆるっとしたオーバーサイズか、びったびたのコンパクトサイズばかり着ている自分にとって、ジャストサイズはうまく着こなすのがもっとも難しいサイズ感。でもジャケットってそういう風に着るのが一番ピシッと見えるんだよな……と悩んでいたのですが、こちらは肩に入ったパッドが入って端正な形を作ってくれることと、身幅が広すぎないシルエットなので、少し大きめでもきちんと見える気がしました(当人比)。クラシックな形も長く愛用できそうです。そして、日本発信のモード誌としてパリへ取材に行くのに、日本発のブランドとして不動の地位を築いているブランドのジャケットは気が引き締まる気もしました。
身幅が広すぎないのでボトムを選ばず着やすい
パリのLa Feticheの展示会でネクタイを試着させていただいた時の
実際、現地では毎朝袖を通すたびに「今日もなんとか頑張るぞ」と思わせてくれたと思います。
ホテルにはアイロンがなかったのですが、帰ってきたらハンガーにかけておくだけで着用じわも取れる100パーセントウール(表地。裏地はキュプラです)。とても頼りになりました!
これからもここぞという時の相棒として大切に着たいと思います。