2026.10.25

AI時代に着たくなる、手が込んだ【BODE】のシルクジャケット

AIがますます多くのことを担っていくであろう未来に、人の手の痕跡が宿るものの価値は上がっていくことでしょう。最近購入したBODEのジャケットは、クラフツマンシップが与えてくれる効能をヴィヴィッドに教えてくれました。

AIがますます多くのことを担っていくであろう未来に、人の手の痕跡が宿るものの価値は上がっていくことでしょう。最近購入したBODEのジャケットは、クラフツマンシップが与えてくれる効能をヴィヴィッドに教えてくれました。

INDEX

そのジャケットは、光っていました

BODE ボーディ

シルクの艶やかさにうっとりします

それはまだ暑い8月のことでした。スタイリスト吉田佳世さんが、撮影にこちらのジャケットをリースしてきてくださったことが出合い。モデルさんが着ている姿がとっても美しかったので、私も現場で試しに羽織らせてもらいました。その瞬間、心を持っていかれました。まずとろみあるシルクの極上の着心地、顔色を照らすやわらかなオフホワイト、そしてこの精緻な刺しゅうとタッセル飾りに心底感動したのです。その日はデニムをはいていたのですが、装いが一気に華やぎました。
「こういう職人技術を凝らした服はこれからますます希少になっていくだろうから、見つけたときに‟救う”ような気持ちで買ったらいいんだよ」と吉田さんに言われたものの、なんといってもお値段が可愛くないんです……¥354,200です……。

欲しいものに出合い、迷ったときに私が取り入れる手法があります。3日間は家で考えて、それでも忘れられなかったらお店へ足を運ぶ。あったらラッキーだからそこで再考するし、なければないで、ご縁がなかったということ。ということで3日後、代々木上原にあるBODEのブティックに行ってまいりました。

あったんです、まだ

BODE 刺繍

ご覧くださいこのアーティザナルな刺しゅう

みなさんBODEのお店、行ったことありますか?広々とした気持ちのよい空間に技巧を凝らした洋服がずらりと並ぶ様は圧巻で、私は訪れるたびに長居してしまいます。しかしその日はこのジャケットに向かって一直線です。幸か不幸か、いや幸ですよね、ジャケットはまだありました。まず3日前は撮影中で時間がなかったためじっくり出来なかった刺しゅうの観察に入ります。このオリエンタルな刺しゅう、実に見事です。配色は抑えられているから殊更派手ではなく、モダンさもキープしている。早速試着したのですが鏡を見たとき、「すごく素敵に見える」と自分の内なる声が囁きました。ショップスタッフの方の「お客様とてもお似合いです」という一言にも背中を押されて、購入に至ったのでした。

人の手による細やかな意匠に息をのむ

ボーディ 代々木上原

裾部分の拡大。見事なメッシュとタッセル

ご覧ください、こちらの裾始末。シルクの糸を気の遠くなるような手間をかけてメッシュ状に編み上げ、タッセルを飾っています。効率至上主義の社会で、より早く、よりオートマティックに、果てには多くのことが人の手から離れていくだろうなかで「長い時間を、人がかけた」ことの価値をひしひしと感じたのです。

最近読んだ記事で、AIを開発する会社が精度を上げるために、2022年以前に出版された本を学習に用いていると知りました。人が書いたもの、人が作った“クリーンなもの”を求めて、2022年以前に出版された本が大量に欲されていると。なぜ2022年なのかといえばその年Chat GPTが登場し、AIによる文章が混ざるようになったから。学習においてAIが書いた文章を使用すると、モデルの劣化が起こるということです。

そこで思い出したのは、映画『サブスタンス』(2024)の後半のシーン。※以下ネタバレあります。主人公のエリザベスは自らの体を養分に若く美しいオルタナの分身スーを生み出します。しかしスーがルールを破ることで体にエラーが起き始めたため、さらに自らを養分にして、再び若い自分を生み出そうとします。しかしそこで現れたのは美しいどころか、とんでもないモンスターでした……。

話がずいぶん飛躍してしまいました。人の手のぬくもりが宿る服に触れたときのときめきと安心感、そしてそこへの渇望は替えがきかないものだと思っています。BODEのシルクジャケットのような希少なアイテムに出合うたびに、その思いは強まるばかりです。

今回紹介した商品はこちら!

商品名

:

シルクジャケット

価格

:

¥354,200

エディターITAGAKIプロフィール画像
エディターITAGAKI

ファッション、ビューティ担当。音楽担当になったので耳を鍛えてます。好きなものは、色石、茄子、牧歌的な風景。