向田邦子さんとの交流を、俳優・岸本加世子さんが語ってくださいました 向田邦子脚本作「あ・うん」「続あ・うん」は、映画化・ドラマ化も数多いのですが、岸本さんの出演する最初のNHKドラマは「テレビでこれが見られたの?」と驚く名作。フランキー堺、杉浦直樹、志村喬に笠智衆と、日本映画の至宝が総出演。特に女性陣、吉村実子さん、岸田今日子さん、池波志乃さんが素晴らしいのです SPUR7月号向田邦子さんのおしゃれの流儀をたどるファッションページの冒頭にて、俳優の岸本加世子さんにご登場いただきました。 まだ10代の頃に向田さんと出会い、数々の向田邦子ドラマに出演された岸本さん。特に、1980-81年に放映されたNHKドラマ「あ・うん」「続あ・うん」で、向田さん自身の少女時代が重なるような役柄、さと子を演じた様は実に印象的でした。 インタビューでは向田さんとの深い親交を語っていただき、結末には心に残る出来事が。インタビュアーの山崎まどかさんが深い余韻と共に言葉にしてくださった記事を、ぜひこちらからご覧ください。本当に、向田邦子作品のワンシーンに立ち会ったかのようでした。 昭和のテレビドラマや映画の活気と前衛的な空気にワクワク 取材の時、スタッフ全員が岸本さんから直々に頂戴したオリジナルの「お茶」! 静岡県島田市出身の岸本さんらしい心配りに感じ入りました。岸本さんと富士山の前に並ぶ愛犬の殿くんのイラストも可愛い! インタビューでもうひとつ感激したのは、岸本加世子さんのお人柄の素晴らしさです。朗らかで、チャーミングで、分け隔てなくて。深い情を込め、細やかな表現で貴重な思い出を語ってくださいました。 岸本さんを愛したクリエイターは数知れません。向田さんはじめ、美空ひばりさん、樹木希林さん、北野武監督……そして、最初に岸本さんの魅力を発見し、向田さんと引き合わせたのが、演出家でありのちに作家となる久世光彦さんです。 1970年代のドラマ「ムー」「ムー一族」は、TBS時代の久世さんが演出し、岸本さんのデビュー作でもある伝説のホームコメディ。主演の樹木希林さん・郷ひろみさんのデュエットによる主題歌「林檎殺人事件」は今も有名ですが、メタ的展開があったり、超豪華ゲストだったり、当時のバラエティ番組や視聴者らとのメディアミックスがあったり、とにかく前衛的で、爆笑の展開だったらしい……。当時16歳だった岸本さんが体験した現場のエピソードをチラリとお話しくださいましたが「えっ!」「すごい!」の連続でした。 70年代の映画・ドラマ・音楽シーンを体感できる映画&トークイベントが開催 19歳の岸本加世子さんの愛くるしさよ! アイドル絶頂期のヒロミゴー、名優森繁も堪能できます 撮影現場での伝説エピソードの多くは、残念ながら本誌ではご紹介できなかったものの、なんと、岸本加世子さんご自身が、当時の出演作品とトークをご披露くださるというのです! それが、6月29日(日)、池袋の新文芸坐で開催される特別映画上映会「岸本加世子の軌跡と奇跡~作品とめぐる旅~」。 久世光彦さんが1979年に監督した劇場映画『夢ー族 ザ・らいばる』。長く幻の作品と言われてきたコメディで、出演に名を連ねるのは、森繁久彌、郷ひろみのほか伊東四朗、内田裕也、成田三樹夫、小林亜星と錚々たる面々! 向田邦子さんが生き、久世光彦さんが生き、数々の才能がきらめいた時代を、生で味わってきた岸本加世子さんのナビゲーションでたどるイベント。めちゃくちゃ楽しみです! ----------------------------岸本加世子の軌跡と奇跡~作品とめぐる旅~---------------------------- 2027年にデビュー50周年を迎える岸本加世子。女優・岸本加世子って…奇跡みたいな出逢いがつくった軌跡たち。 ■6月29日(日)12:30~『夢一族 ザ・らいばる』(35mm)監督:久世光彦出演:森繫久彌、郷ひろみ、岸本加世子 ★上映後トークショー#岸本加世子 さん#森本太郎 さん(ギタリスト・作詞家・作曲家・音楽プロデューサー)ふたりが駆け抜けた70年代を作品と共に振り返っていただきます! ▼2000円均一(クーポン不可)https://www.shin-bungeiza.com/schedule#d2025-06-29-1※チケットは上映一週間前より販売開始 #岸本加世子の軌跡と奇跡#久世光彦#ムー一族#ムー#新文芸坐#映画 ファッショントピックス 向田邦子さんのおしゃれの流儀。唯一無二のスタイルを紐解く - ファッショントピックス | SPUR スモールグッドシングス Netflixの【山猫】で、ディーヴァ・カッセルが放つ輝きを堪能する!! - スモールグッドシングス - ファッション | SPUR エディターKUBOTA 幾星霜をこえて編集部に出戻ってまいりました。活字を読むこと、脂と塩気、2匹の保護猫、平和と雑談を愛します。 記事一覧を見る