感性のままに、プレイフルに
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二階堂ふみが着るCHANEL
感性のままに、プレイフルに
「感情を豊かに呼び覚ます場所」とヴィルジニー・ヴィアールが語るモナコ公国で発表された、2022-’23 年クルーズコレクション。解放感に満ちあふれた"地中海の宝石"にふさわしい、軽やかでエレガントな新作。二階堂ふみが自由なスピリットでまとう。
イージーなパーカに、ロマンティックなピンクのギンガムチェックを配して。繊細な技巧によるシークインのワッペンは、レーサーが身につけるスポンサーロゴを想起させる。「メゾンを象徴するロゴが、キャッチーなデザインで際立っていますね」(二階堂さん)。足もとにはセンシュアルなサテンパンプスを。モンテカルロ バレエ団とダンサーのトゥシューズに着想を得て、ギャザーを寄せたアッパーにストラス バックルで輝きを添えた。
ガブリエル・シャネルの哲学を
継いでいきたい
「身の引き締まるような思いでした」
シャネルの最新コレクションをまとったシューティングについて、二階堂ふみさんは語った。
「少し前にle 19M(シャネル傘下のアトリエが集まる施設)を訪れる機会があり、スパンコールを一つ一つ手でつけたり、本当に丁寧に時間をかけて服が作られていることを知りました。こんなに素敵で立体的な服が生まれるのは、素晴らしい職人技があってこそなんだと。ガブリエル・シャネルから受け継がれた美学と哲学を感じますし、それを理解した上で実際にまとうと、服の持つ"凄み"をより深く感じることができます」
だからこそ、この美しくも圧倒的なパワーを放つアートピースは、着る人の気持ちや生き様さえも映し出してしまう。
「自分も気合を入れないと着られない服だなと思います。また、精神的にも経済的にも自立していることが必要だと思うし、自分もそうありたいです」
先日初めてシャネルのジャケットを購入し、新たな発見があったという。
「これを着られる大人になったんだなって。内面と外見の歩幅が合ってきたのかもしれないと感じました。今の自分の状態も向かう先も示してくれる、そんな力があるんですよね。そして、活動的な女性に向けて作られているからか、長時間着ていても全然疲れないんです。Tシャツの上に着て、走ってもずっと着心地がいいままで、崩れたりもしない。こんな服あるんだ!?と、驚きました」
ファッションを通じて、女性の生き方や在り方を変えたガブリエル・シャネル。自らの人生を切り拓く力は、俳優であると同時にアクティビストとして活動する二階堂さんにも通じるものがある。
「ガブリエルが示してくれた哲学や美学を継げるような人間でありたいです。ファッションは社会的責任を伴うものだという思いはありますが、同時に心を豊かにし、視野を広げてくれるもの。だから、純粋に好きな服を着て楽しむことも大切にしたい。その両方があって、初めて真の美しさを感じることができる。そんな気持ちに寄り添ってくれるのが、シャネルなんです」
FUMI NIKAIDO
1994年9月21日、沖縄県那覇市生まれ。2009年「ガマの油」でスクリーンデビュー。以後、『ヒミズ』(’11)、『私の男』(’14)、『翔んで埼玉』(’19)、『人間失格〜太宰治と3人の女たち〜』(’19)、『ばるぼら』(’19)など映画作品にも多数出演。近年は写真家、アクティビストとしても活動。
シャネル カスタマーケア
www.chanel.com
0120-525-519
photography: Takako Noel 〈L MANAGEMENT〉
styling: Maki Yanagita hair & make-up: Mariko Adachi
text: Mai Ueno (Style) interview & text: Naoko Yokomizo