A Letter from CELINE
セリーヌの永遠なる
パリジャンシック
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「15年先の未来も一緒に」
A Letter from CELINE
セリーヌの永遠なる
パリジャンシック
SPUR35周年、SPUR.JP15周年のアニバーサリーを記念する本連載では、時代を超えて愛され続ける名品と、そこに宿る豊かな物語を紐解いていく。今回は、セリーヌのバッグに宿るパリのスピリットと、メゾンの伝統的なモチーフにまつわる秘話を明かしていく。
パリの街角から想起した
アイコニックな「トリオンフ」
セリーヌを最も象徴するバッグ「トリオンフ」の物語は、1972年に始まった。ある日、メゾンの創業者のセリーヌ・ヴィピアナの車が、パリの凱旋門広場で動かなくなってしまったという。その時、目に留まったのが凱旋門を囲む鎖だった。輪の内側に、ふたつのCが組み合わさったこの紋章のフォルムを、ヴィピアナはメゾンの象徴とすることに決めたのだ。同年の春夏コレクションで発表された「トリオンフ」のシグネチャーは、メゾンの象徴的な存在として70年代のファッションシーンを席巻する。そして、現在のクリエイティブ・ディレクターであるエディ・スリマンにより再解釈され、今に蘇ったのだ。メゾンの頭文字であるふたつの「C」が組み合わさった「トリオンフ」をバックルに配したバッグが、セリーヌの豊かな歴史を物語る。
ドレス¥335,500・バッグ「トリオンフ」〈H13.5×W18.5×D6cm〉¥544,500(ともに予定価格)/セリーヌ ジャパン(セリーヌ バイ エディ・スリマン)
機能性を兼ね備えた
70年代パリのブルジョワスタイル
メゾンを象徴するモノグラムをエディ・スリマンが再解釈し、2019年に発表したコレクションこそ「トリオンフ キャンバス」だ。軽量で機能的なバッグは、モノグラムがプリントされたキャンバス素材に、耐久性、撥水性を高めるコーティング加工を施し、さらにエンボス加工で立体的なレリーフを表現している。70年代の古き良き、ヴィンテージシックなムードをまとったデザインと、実用性の高さが魅力的なコレクション。
ドレス¥759,000・バッグ「トリオンフ キャンバス ミニ クロード」〈H9.5×W12×D4cm〉¥170,500(ともに予定価格)/セリーヌ ジャパン(セリーヌ バイ エディ・スリマン)
進化する60’s「B.C.B.G」と
伝承される職人技
クリエイティブ・ディレクターに就任したエディ・スリマンが、初日にデザインを手がけたモデルが、この「16(セーズ)」だ。その日から完成形に至るまで、長い月日をかけたこだわりのバッグは、メゾンの60年代のアーカイブが発想源。ふっくらとしたフォルムや、クロップドフラップ、ターンロックの留め具やパドロックなど、メゾンのヘリテージが随所にちりばめられている。バッグの名前は、パリの本社兼アトリエがあるヴィヴィエンヌ通り16番地に由来したもの。卓越した職人技によって作り出されるバッグに、上品なパリのエスプリが宿る。
左 バッグ「16 ミニ」〈H15.5×W18.5×D9cm〉¥500,500・右 バッグ「16 スモール」〈H18×W23×D10cm〉¥594,000(ともに予定価格)/セリーヌ ジャパン(セリーヌ バイ エディ・スリマン)