シャネルの代名詞ともいえる“ツイード”。その物語は1924年に始まった。それまでは紳士服の素材であったツイードを、ガブリエル・シャネルがファッションデザイナーとして、世界で初めて女性の衣服に採用したことから始まる。ガブリエルの持ち前の探究心は、スコットランド発祥といわれている伝統的な織物のイメージを、軽やかに刷新していく。カラーパレットは、スコットランドの田園風景に想起した豊かな色彩で表現。また素材は、ウールに化学繊維を組み合わせるという大胆な発想で、軽さと耐久性を実現するとともに、コットンやシルクなど多様な糸をプラスすることで、ツイードの無限のバリエーションを生み出した。1956年に誕生したツイードのスーツは、メゾンを象徴するアイテムとして世界中を虜に。ファッション界に革命を起こしたエレガントで実用的なシャネルのツイードは、タイムレスなアイテムとして、今なお進化を続けている。

メゾン独自のノウハウと、職人の卓越した技術により織り上げられた、ツイードのジャケットとスカートのスーツ。フロントには、スパンコールとグラスビーズの刺しゅうがあしらわれている。
ジャケット￥3,179,000・スイムトップ￥97,900・スカート￥920,700・シューズ￥456,500・イヤリング￥155,100・ネックレス￥182,600／シャネル カスタマーケア（シャネル）

高価な宝石で身を飾りたてるのがステータスであった20世紀、またそのルールを刷新したのがガブリエル・シャネルのコスチュームジュエリーだ。貴石とコスチュームジュエリーをミックスした遊び心あるコーディネートを好んだガブリエルはこう語っている。「コスチュームジュエリーは、羨望をかきたてるためではなく、驚きを与えるためにつくられるもの。装飾であり、楽しいものであるべき」その言葉通り、コスチュームジュエリーはシャネルのスタイルに欠かせないアイテムとなる。そんな唯一無二のメゾンのデザインを支える、フランスの名工房がふたつある。ひとつは1954年からガブリエルとコラボレーションを続ける金細工の「ゴッサンス」。もうひとつは1965年からパートナーとなった「デリュ」。創造性に富んだ精巧な職人の手仕事が、メゾンの美意識を輝きに変えていく。

ガブリエルの愛したコスチューム パールが上品な光沢を放つネックレスと、ダブルCのモチーフが印象的なブレスレット。コスチュームジュエリーの遊びを肌にまとう。
ネックレス￥182,600・ブレスレット￥196,900・トップ￥473,000／シャネル カスタマーケア（シャネル）