noir kei ninomiya
繊細なディテールで魅せる
ノワール ケイ ニノミヤの
プレイフルネス＆ベーシック
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日本発、世界で輝く15のブランドストーリー
noir kei ninomiya
繊細なディテールで魅せる
ノワール ケイ ニノミヤの
プレイフルネス＆ベーシック
手仕事を駆使した緻密なものづくりで、コム デ ギャルソン社らしい強さを表現し続けるノワール ケイ ニノミヤ。その12年にわたる軌跡を振り返るとともに、デビューからコレクションを見届けてきたスタイリストの山本マナが最新コレクションの魅力を語る。
HISTORY
クチュールライクな
細部に強さが宿る
noir kei ninomiya 2024-25年秋冬コレクションより
デザイナーの二宮啓は大学卒業後、アントワープ王立芸術学院に留学。2008年パタンナーとしてコム デ ギャルソンに入社し、2013年春夏コレクションでノワール ケイ ニノミヤがスタートした。2015-16年秋冬にコム デ ギャルソンのパリオフィスでミニショーを開催。2018-19年秋冬よりパリで本格的なショーを行なっている。手仕事を駆使した繊細なディテールが持ち味。ブランド名にフランス語で「黒」を意味する「ノワール」と掲げているように、当初は黒をメインカラーとしていたが、徐々に表現の幅を広げている。ショーでは各界で活躍するクリエイターたちと積極的にコラボレーション。2024-25年秋冬は、2023年春夏から2シーズン参加した陶芸家の桑田卓郎がヘッドアクセサリーを、2024年春夏に続き長谷川白紙が音楽を手がけている。
ノワール ケイ ニノミヤの
ベーシック
デビュー当時からノワール ケイ ニノミヤのクチュール的な要素に注目していたという山本さん。「手が込んでいて、目で見ても楽しい。360度隙がないまるでオートクチュールのようなピースも素晴らしいですが、日常に着られる服もちゃんと展開しています」。今回はブランドらしさをポイントに3点をピックアップしてくれた。「初期の頃のチュールのハーネスを持っていますが、チュールによるボリュームのあるシルエットはノワール ケイ ニノミヤの“ベーシック”ではないでしょうか。当初はモノトーン中心でしたが、今はピンクも象徴的です。私ならこのスカートにオーバーサイズのTシャツを合わせたい。短めの丈なので、下にスウェットパンツを重ねてもいいのかも」。2024-25年秋冬のテーマは「Iridescence（虹色、玉虫色）」。「さまざまな色や素材を使用して何か新しいものを作り、光の反射で遊ぶことにフォーカスした」という今季は、いつにもましてカラフルなアイテムが揃っている。
長さが異なるナイロンチュールのスカートが2枚重なっているデザイン。ウエスト部分を左右にずらしてコーディネートのバランスを調整することができる。スカート￥103,400／コム デ ギャルソン（ノワール ケイ ニノミヤ）
美しいシルエット×
遊び心のあるデザイン
山本さんが次に注目したのがシャツ。「着てみるとよくわかりますが、シルエットがすごくきれい。そして大人でも取り入れられる遊び心のあるデザインとのバランスが良いんです。私はかわいいものやフォルムに特徴があるものがすごく好きで、その分細かいこだわりを持っています。そんな私も納得のいくアイテムをノワール ケイ ニノミヤでは見つけることができるんです」。今季、デザイナーの二宮は「少し気持ちが高まったり楽しくなったりする要素を入れたかった」と語っており、大胆なデザインにはその思いが表れているのかもしれない。「シャツは毎シーズンフォルムや素材が微妙に変わります。以前スタンドカラーを展開していましたが、これほど大きな襟は初めて見たかもしれません」。
袖が途中から膨らみ、身頃の切り替えからフレアに広がる綿ブロードのシャツ。上部分が引き伸ばされたかのようなデザインで、ボタンも大きくなっている。シャツ￥57,200／コム デ ギャルソン（ノワール ケイ ニノミヤ）
ポップさや
かわいらしさが爆発
ランウェイでは前述のシャツに合わせていたジャンパースカート。「ノワール ケイ ニノミヤにはたびたびこうしたハイウエストのオーバーオールタイプが登場するんです。私は以前グレーを手に入れました」。「楽しさ」を追求した今季は、チェックパターンで展開している。「チュールやリボン、色の使い方、コンパクトなシルエットなどにストレートなかわいらしさがあるブランドだとは思いますが、とくに今季はそれが爆発している気がします。二宮さんは物静かな雰囲気の方ですが、意外とポップな感性を持っているんだろうな、と思いました」。ショーは「Welcome to the noir kei ninomiya show！」という陽気なアナウンスとともにスタート。おもちゃ箱をひっくり返したかのように色に溢れ、ガーリーなムードが漂うコレクションを賑やかな音楽にのせて披露した。
裾に切り込みが入っていて、黒いパンツにオーバーオールを重ねたかのように見えるウールギャバジンのジャンパースカート。胸元のすぐ下にベルトループが付いている。ジャンパースカート￥89,100／コム デ ギャルソン（ノワール ケイ ニノミヤ）
PRODUCT
2024-25年 秋冬コレクションからブランドやシーズンを象徴するアイテムをセレクト
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01
01 /
フェイクレザーの花のモチーフを金具でつなげたベスト。後ろの丈が短くなっている。
ベスト￥61,600／コム デ ギャルソン（ノワール ケイ ニノミヤ）
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02
02 /
素脚にはきたいサテンキルトのショートパンツ。ランウェイではミリタリーのムードが漂うルックも印象的だった。
パンツ￥47,300／コム デ ギャルソン（ノワール ケイ ニノミヤ）
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03
03 /
ギャザーが寄せられた花柄のレースのスカート。裾にチェーンを縫い込むことでフォルムを形作っている。
スカート￥94,600／コム デ ギャルソン（ノワール ケイ ニノミヤ）
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04
04 /
たくさんのポケットが付いたナイロンツイルとチュールが融合したコートはリバーシブルで楽しめる。裏は迷彩柄になっている。
コート￥129,800／コム デ ギャルソン（ノワール ケイ ニノミヤ）
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05
05 /
コム デ ギャルソンでおなじみの素材、縮絨したウールのジャケット。開いた肩部分を縁取るフリルとドレープを描く袖が目を引く。
ジャケット￥117,700／コム デ ギャルソン（ノワール ケイ ニノミヤ）
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06
06 /
鮮やかなブルーのサテンのブラウス。大きなボウが大胆にあしらわれていて、背面にもボタンが並ぶ。
ブラウス￥57,200／コム デ ギャルソン（ノワール ケイ ニノミヤ）
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07
07 /
リーボックのインスタポンプ フューリーをカスタマイズしたボリュームのあるスニーカー。花のモチーフは取り外し可能で、2型・各3色ずつ展開する。
スニーカー￥61,600／コム デ ギャルソン（ノワール ケイ ニノミヤ）
コム デ ギャルソン 03-3486-7611
photography : Keita Goto〈W〉,Hallel Miura(cutout) styling : Kotomi Shibahara edit : Itoi Kuriyama
