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日本発、世界で輝く15のブランドストーリー
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ハイブリッドを革新するサカイ

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日本発、世界で輝く15のブランドストーリー
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ハイブリッドを革新するサカイ

さまざまな素材を巧みに組み合わせるハイブリッドなデザインを得意とするサカイ。東京から世界へと羽ばたいたその軌跡を振り返るとともに、サカイを長年取り扱う「リステア」のクリエイティブ・ディレクター、柴田麻衣子が最新コレクションの魅力を語る。

一着でスタイリングが完成する
品格のある服

リステアで幅広い層から支持され続けているというサカイ。その最大の理由は「一点でスタイリングが完結するから」だと柴田さんは考えている。「普通は色合いやバランスを考えながらアイテムを組み合わせなければなりませんが、さまざまな素材を融合させることでレイヤードを駆使しているようにも見えるサカイは、着るだけでおしゃれになる。コーディネートを組むのが苦手な方や、ファッションにあまり時間をかけられない人々にも受け入れられました」。さらに、フェミニンな要素も重要なポイント。「歩いた時にちょっとアシンメトリーなデザインのスカートから脚がのぞくとか、官能的だけど、決していやらしくない。欧米では大胆に肌を見せる傾向にありますが、すごく日本的な情緒が感じられるというか。品があるんですよね。男性のデザイナーが多いこともあり、そうした阿部さんならではの感性がサカイらしさになっているとも思います」。次にピックアップしたドレスはリブニットにシャツとスカートのセットアップを重ねたかのように見え、背中は身体のラインが露わになるタイトなシルエット。「ショーで見たときに、ふわっとした広がりと、タイトなバックのデザインのコントラストに惹かれました。私はサカイを自分流にスタイリングするのが好きなので、さらにボリュームのあるスカートを下に重ねて一層ロマンティックにしたり、パンツを合わせて足もとはあえてビーチサンダルで遊んだりしてもいいな、と考えています」。

タイトな薄手のニットと細かいプリーツが入ったコットンポプリンのシャツ地が融合。ドレスの上部はパターンが分解され、フリルとして再構築されている。ドレス¥209,000/サカイ

エレガンスが漂う
ベーシックアイテムの解体再構築

メンズコレクションでも人気を博しているストリートブランドやサブカルチャーとのコラボレーションもサカイの魅力の一つ。そんな中、柴田さんは2023-24年秋冬コレクションでこの流れが大きく変わったと見ている。「2023年春夏コレクションから徐々に変化を感じていましたが、クチュール的な要素が目立ち、エレガントな印象が強くなったと思います。より服自体に集中しているというか。コロナ禍がきっかけになったのかもしれませんね」。2025年サマーコレクションは、ベーシックなアイテムやディテールをアレンジして再構築。クラシックなネイビーのブレザーの背面には、意表を突いてフリルが揺れる。「今季のTシャツなどにも用いられているエンブレムがすごくかわいい。2025年スプリングコレクションのルックを参考に、ジーンズを合わせてプレッピーな印象で着たいです」。

オーバーサイズのジャケットの後ろにはフリルが華やかに広がる。コード刺繍による「SAC」のエンブレムがキャッチー。ジャケット¥264,000/サカイ