カジュアルに取り入れがちなデニムを、もっとモードに、エッジィに着こなしたい! そんなテーマに、東京のトレンドセッターが応えてくれた。4名の個性あふれる私服スナップから、新しいスタイリングのヒントを得よう。
ストリート感のあるデニムに、モードなトップスを合わせて
ヘアサロン「CHAUSSE-PIED EN LAITON(ショスピエ アン レトン)」 オーナー 安齋由美さん
大きめのサイズ感のデニムパンツをチョイスした安齋さん。「90年代のストリートを彷彿させるシルエットが魅力のパンツ。そこに、あえてモードブランドのエッジの効いたアイテムを合わせたら、カジュアルになりすぎずおもしろくまとまるかな、と思って」。主張のあるトップスを、オーセンティックなブルーデニムで気負わず取り入れた。
カーディガンとニットベストをレイヤードしたようなデザインのトップスは、ボタンを留める位置によって表情を変える。トップスのすき間からデコルテや両肩をのぞかせて、フェミニンなムードも。「鎖骨など、自分の体の中で華奢な部分は潔く出したほうが、ボディバランスもよく見えるし、変にいやらしくならないと思っています」と安齋さん。
ホワイトドレスを羽織ってロマンティックに
クリエイティブ・コンサルタント 市川 渚さん
白いドレスのフロントを開けて、ガウンのように羽織った市川さん。「この外出自粛期間中、たまに用事があって素敵な服を着ると、すごく気分が上がったんです。服は気持ちを左右するものだと、改めて実感しました。これはドレスとして着ても素敵ですし、夏の羽織りものにもぴったりです」。バケットハットに描かれたボタニカル柄とも相まって、ロマンティックなムードのデニムスタイルが完成した。
パンツのバック、ひざ下部分には、まるで尾ひれのように布地があしらわれ、アクセントになっている。歩くたびにニュアンスの生まれる、ひねりのあるデザインだ。「普段、デニムパンツはあまり穿かないのですが、これはカジュアルになりすぎずに取り入れられるのでお気に入りです」と市川さん。
モードなドレスで、デニムの新しい表情を発見!
インターナショナルギャラリー ビームス スタッフ 間根山恵実さん
「昔からずっと好きなのは、にぎやかな色使いのスタイリング。でも最近は、あえてモノトーンにするなど、色以外の要素でスタイリングを見せるというのが気になっています」と間根山さん。デニムをモードに取り入れるために、ロングドレスを選んだ。レイヤードなどはせずに、ドレスの強さと美しさを生かして1枚で着た。アクセサリーは、ドレスのボタンとも呼応するシルバーで統一。あくまでクールにデニムをまとった。
ノスタルジックにもカントリー風にもならない、あくまでモードな佇まいが魅力のドレス。「ラウンドショルダーとシャープな襟のラインが効いていて、デニムのカジュアルさを引き締めてくれます」と間根山さん。白いステッチもアクセントになっている。
イメージは「ハーレーを乗り回す女の子」!
モデル Momoさん
Momoさんが選んだのは、太腿の高い位置でエコレザーと切り替えられたデニムパンツ。抜群にエッジィなアイテムだ。「実はカジュアルスタイルに苦手意識があって、デニムもあまり着ないんです。『自分らしく着こなせるデニムって?』と考えたとき、レザーとの切り替えなら取り入れられると思って。イメージとしては、風を切ってハーレーを運転している女の子がしていそうな格好。そういう強さのあるアイテムが好きですね」
レザーとの切り替えは、ヒップラインをより美しく見せる効果も。背中が大きく開いたタンクトップで、バックスタイルには女性らしいセンシュアルなムードも漂わせて。強さと艶っぽさの共存した、Momoさんならではのデニムパンツスタイルだ。
photo : Kiyono Hattori text : Chiharu Itagaki