車などで長時間移動する日や荷物が多くてかさばる日、スタイリングで大切にしたいのは、ラクだけれどおしゃれに見えること。4名のファッション・プロに、移動の多い日を想定してセルフスナップを撮影してもらった。安心して旅行ができるようになったときの、ショートステイスタイルの参考にも。
大きな黄色のPVCバッグをアクセントに
スタイリスト 矢内麻友さん(@mayu_yauchi)
「実際は帰ることができていないのですが、京都の実家に二泊三日で帰省することを想定したスタイルです」と矢内さん。「ポイントは、ハイクのコットンマリンパンツと、大きくて軽いCAHU(カシュ)のバッグ。パンツと同じカラー&素材のシャツドレスを合わせて、ラクだけどちゃんとしているスタイリングにしました。足もとはメゾン マルジェラのサンダルで、『普通すぎない』スタイリングに」。フレッシュなブルー×イエローのカラーリングに、ニットが暖かみを添えている。
パンツはハイクの2021年春夏コレクションのアイテム。「スタイリングでは見えていませんが、ウエストの白い布ベルトとボタンもポイント。今季はきれいな色をまといたい気分です」と矢内さん。
デニムパンツをシックに取り入れて
伊勢丹新宿店リ・スタイル スタイリスト 岩田紗羅さん(@sarah.iwata)
「移動などで歩き回ることが多い日は、カジュアルすぎないデニムスタイリングで」と岩田さん。美しいシルエットのコートを中心に黒いアイテムを合わせ、あくまでシックにデニムを取り入れた。リュクスなミバッグ&シューズのチョイスも効いている。
左耳につけたゴールドイヤリングが、着こなしに洗練された表情をプラス。「シンプルながらも質感やシルエットにこだわったアイテムを選ぶことで、クラシックなニュアンスを演出してくれます」と岩田さん。ちなみにいま狙っているアイテムは、「リ・スタイル プラスで人気のマリーン セルの定番トップス、シュリンプスのビーズヘアバンド、ファセッタズムのオーガンジーポンチョなど」とのこと。
さまざまなシーンに合う黒&アクセサリー使い
セルヴォーク、エッフェ オーガニック ディレクター 田上陽子さん(@yokotagami628)
モノトーンで統一したスタイリングに、ビッグサイズのトートバッグを合わせた田上さん。「コートの下はオールブラックなので、どんなシチュエーションでもOKです。とにかく軽くてラクなように、サイドゴアブーツやキャンバス素材のバッグを合わせて。コートもかなり軽いです」
スタイリングにエレガンスを添えるアクセサリー使い。左手中指のエメラルドのリングは、最近のお気に入りだそう。「他のリングはすべて、サンフランシスコのセレクトショップで購入したもの。普段は大ぶりのアクセサリーをつけることが多いのですが、今回は細いラインのもので上品にまとめてみました。こだわりは、盛るときと引くときのバランス。シンプルだけど個性あるものを一点投入したり、いくつか重ねて華やかにしたりしています」
ボーダー柄の袖&ショップロゴがアクセントに
3-9-12 HIGASHI ショップスタッフ 永井実麻さん(@mio_nagai68)
「今年は、コートの下から見えるロングブーツのバランスを大切に。アウターもひざ下丈のものを探していました。全体的にブラウンでまとめ、タートルネックのグリーンをポイントにしています」と永井さん。ゆったりしたフォルムのアウターと、シャープなブーツのミックス&マッチも楽しい。
「カラー×カラーや柄×柄など、スタイリングのどこかに自分らしい組み合わせを入れるよう意識しています。ひとつひとつのアイテム自体はシンプルだけど、スタイリングしたときにすべてが引き立つような組み合わせを考えるのが好きです」と言う永井さん。袖のボーダー柄とネックの緑が、お互いを引き立てる。バッグのショップロゴもアクセントに。
Text: Chiharu Itagaki