さらりと着るだけでスタイリングが様になる、便利なサマードレス。他のアイテムをレイヤードしたり、靴やバッグの合わせ方を工夫したりして、暑い季節にもモードな雰囲気をキープしたい。東京のファッション上級者4人のセルフスナップを参考にしよう!
フロントと印象の異なる、バックスタイルがポイントのドレス
Uhr(ウーア) ディレクター 濱中鮎子さん
「トレンドに関係なく、マキシ丈のドレスが大好き。ばさっと体を覆うドラマティックなシルエットのものを選びがちです」と濱中さん。たっぷりしたスカートや光沢のあるサッカー素材、ピンタックや五分丈の袖といった細部に、端正で上品なムードが漂う。ドレスが引き立つように、シューズとバッグはブラックで統一した。
フロントスタイルとは一転、背中は大胆に開いていて、センシュアルな表情だ。「フロントとバックのアンバランスなコントラストが魅力の一枚。インナーによっていろいろな着方ができます」と濱中さん。ちなみに今年の夏は、「カジュアルなリンガーTシャツやバスクシャツに、ボリュームあるスカートやモードな印象のパンツを合わせたい」そう。
クラシックな雰囲気が魅力のレイヤードスタイル
モデル 花之枝しほりさん
「1930年代のヨーロッパの服装が好き」だという花之枝さんは、グリーン×白のドット柄ドレスの上に、パフスリーブのカシュクールトップスをレイヤード。ロマンティックな組み合わせを引き締めるのは、白いショートブーツだ。「普段はストラップヒールなどでクラシカルにしがちですが、最近はエナメルブーツやスクエアトゥブーツと合わせて格好よく着るのにハマっています!」
トップスは麻素材。「麻の服はゆるっとしたものが多い印象がありますが、これはリボンを蝶結びの形にすれば上品に、(写真のように)片結びにすればスタイリッシュに見えるところが気に入っています」と花之枝さん。この写真の撮影場所は彼女の自宅。「最近は理想の部屋づくりに夢中。プロヴァンスにあるようなお家を目指していて、テレビ台をDIYしたりしています」
知的なシャツワンピースに黒縁メガネを合わせて
モデル 横田美憧さん
スタンドカラーのシャツワンピースを選んだ横田さん。「ドレスは、きれいめになりすぎない、スニーカーにも合いそうなものが好きです。これはベージュに青のステッチの組み合わせがお気に入り。バッグと靴、メガネの色を黒に統一して大人っぽくしてみました」。一目惚れして購入したというメッシュバッグや、タフなムードの太ストラップサンダルを合わせて、ミニマルなドレスにメリハリをつけた。
黒縁フレームのメガネが、ドレスの知的な印象をいっそう際立たせる。「服装がシンプルなときや、何かもの足りないと思うときにはメガネをかけます。これは自分に合う形、大きさにこだわって選んだもの。前髪を上げておでこを見せると、スッキリして見えるので好きです」と横田さん。
古着店で出合ったドレスにオレンジを差して
モデル 関根なつみさん
「このドレスは、丈が私の身長にぴったり。古着店で見つけたときに運命を感じてしまいました。光沢のある貝ボタンも好きなポイントのひとつです」と関根さん。ドレスのVネックラインから、オレンジ色のキャミソールをのぞかせた。「インナー、サンダル、リップの色をオレンジで合わせました。メイクもファッションの一部として考えているので、色や質感など、スタイリングに応じていつも工夫しています」
「ドレスを着るときは、カジュアルなシューズを選んでバランスを取ることが多い」という関根さんが履いたサンダルは、カンペールとベルンハルト・ウィルヘルムとのコラボレーションアイテム。「個性的な色使いとソールの形が気に入っています。ストラップの市松模様もスタイリングのアクセントになります」
text : Chiharu Itagaki