極寒の季節は、防寒のためにどうしても厚着になったりと、おしゃれは二の次になってしまいがち。そこで防寒とスタイリッシュさを兼ね備えた着こなしを、4名のおしゃれなファッション・プロに見せてもらった。セルフ撮影によるスナップをチェックして、明日からのスタイリングの参考にしよう。
丈の異なるコート2枚をレイヤード!
ビューティ&ユース ユナイテッド アローズ PR 斎木麻衣さん(@maisaiki)
6(ロク)別注アイテムであるバブアーのショートコートと、ロング丈のライナーコートをレイヤード! 徹底的に防寒にこだわったスタイリングを見せてくれた斎木さん。「フードの内側のチェック柄に合わせてパンツもチェックに。トラッドを意識しました」。真冬の街に映えそうな、ビビッドな水色と赤の差し色も効いている。
手元には、モコモコした質感が可愛い、リュクスなファーがあしらわれたフィンガーレスグローブを。「はめたまま携帯も操作できるうえにとても暖かいという、嬉しい優れものです」と斎木さん。昨年の夏ごろから、キャンプにはまっているのだそう。「週末はアウトドアショップをはしごしたり、軽井沢や長瀞などに出かけたり。慌ただしい日々をリセットしてくれるキャンプに心を奪われています!」
ファーベストを主役に異素材ミックス
アーバンリサーチ 表参道ヒルズ店 スタッフ 山中詩穂さん(@chachachaaasu)
ふわふわとした質感がキュートなファーベストを主役に、全身をベージュからブラウンのトーンでまとめた山中さん。「寒い日はどうしてもアウターメインになりがちなので、存在感のある小物やアクセサリーを合わせたり、メイクも少し華やかにしたり。今はマスクをすることが多いですが、基本的にリップも濃くしています」。
スタイリングを引き締めるのは、素材の合わせ方だ。ファーベストの下にはレザーシャツを着て、袖口からグローブを見せた。「レザー、ファー、ニットなど異素材をミックス。レイヤードが大好きで、インナー次第で雰囲気の変わるベストは普段からよく着用します」と山中さん。スタイリングのトーンに合わせてゴールドで揃えたリングも、暖かみを添えている。
赤を効かせたダウンジャケットスタイル
スタイリスト 早川すみれさん(@sumire_hayakawa_stylist)
「寒い日のスタイリングは、重く・暗くならないようにしたいですね。明るい色のアイテムを使ったり、着膨れしたりしないように気をつけています。今回は、冬に着たくなる色、赤をポイントに。おめでたい雰囲気のニットと、ブーツで赤を取り入れました」と早川さん。L.L.Beanのロゴ入りソックスとブーツのバランスにも注目だ。
ジオメトリックな模様がインパクトを添えるニットは、プラダのメンズアイテム。ボリュームたっぷりのネックウォーマーをプラスして、さらに暖かく。「最近は、90’sスポーティな、機能的なアイテムに惹かれます」と早川さん。今シーズン欲しいと思っているアイテムは、「カラーのセットアップと、派手なぴたっとしたトップス」だそう。
エレガントなコートの下はオールホワイト
styling/(スタイリング/) ブランド チーフ 林 涼子さん(@_ryoko_2111)
ボリュームのあるシルエットとチョコレートブラウンの色みが、抜群にエレガントなコートを着た林さん。「厚着でも印象が重くなりすぎないように、中を白で統一しました」と、コートの下はシャツとパンツ、ブーツの色を揃えてオールホワイトルックに。シャツの上にはビスチェを重ねて、変化をつけた。
「小物は明るい色を選んでアクセントにしました」と林さん。鮮やかな発色の巾着バッグが、シックな着こなしにスパイスを添えている。ベロア地のバッグと、シャリ感のある素材のパンツ、そして暖かみのあるウールコートといった、それぞれのアイテムの素材感の違いがリズムを生み出す。「普段のスタイリングは、『コンサバ以上モード未満』を目指しています」と話す林さんのバランス感覚が光る。
Text: Chiharu Itagaki