俳優・森七菜が愛用する、定番のファッションアイテム【あの人のお気に入りvol.8】

SPUR.JPの連載「あの人のお気に入り」第8弾は、俳優の森七菜さんが愛用するファッションアイテム。ドラマや映画で感性豊かな演技を披露する彼女の趣味は、とっておきの洋服に出合うこと。たくさんの“好き”が詰まったエッセンシャルなワードローブを披露してくれた。

SPUR.JPの連載「あの人のお気に入り」第8弾は、俳優の森七菜さんが愛用するファッションアイテム。ドラマや映画で感性豊かな演技を披露する彼女の趣味は、とっておきの洋服に出合うこと。たくさんの“好き”が詰まったエッセンシャルなワードローブを披露してくれた。

自分の心を喜ばせ、自信をくれる相棒たち

森七菜さんが紹介する10のアイテムは、才気あふれる若手デザイナーや職人気質のブランド、ラグジュアリーな名品からヴィンテージまで、感度が高く幅広いバリエーション。「好きなブランドがいつも決まっているわけではなく、常にアンテナを張り巡らせて、心がときめくアイテムを探しています。『今しかない!』という出合いには行動力が湧いてくるんです。他のことに関しては億劫に感じてしまうのに、ファッションだけは特別です」と語る。



実際にショップを巡り、気になるスポットやイベントに駆けつけるなど、フットワークは軽快。ファッションを通じた出合いの体験が好きで、そこに大きな価値を感じるそう。「デザイナーやショップで働く方にお話を聞くのも好きです。素敵な洋服を扱う人って、心地よい時間を用意してくれるんです。その中で服のバックグラウンドを聞くと『ああ、そうなんだ、うちに来ちゃう?』と、連れて帰って大切に着たくなる。服を愛し、服が趣味になることで、人見知りや引っ込み思案な自分が変わってきたように感じていて、ファッションに感謝しています」

「10のアイテムに共通するのは、直感で『私のものだ!』と感じられるところ。背伸びをする気分で選んだものも、偶然の出合いで一目惚れしたものも、手に入れたら、まるで昔から持っていたようにしっくり馴染んでいます」。決断はわずか3秒、けれど森さんにとって自分らしさを表現するのに欠かせない。それぞれに、まるで短編映画のような出合いのエピソードが詰まっている。

【カルティエのトリニティリング】手もとを見るたび気持ちが上がる

俳優・森七菜が愛用する、定番のファッショの画像_1
リング/本人私物、ニット¥217,800/ジルサンダージャパン(ジル サンダー)0120-919-256

カルティエのアイコン、トリニティ誕生100周年を記念するクッションシェイプのリング。「これからも好きなことを楽しんでやっていけますように」という願いを込めて大切に身につけています。ラフな格好をしていても、まとうムードと自分の気持ちがしゃんとする感じ。23歳になったこの年に出合えたことも嬉しくて、手にした時のことを忘れられないジュエリーになりそうです。

【プラダRe-Nylonのバックパック】今の自分も、この先の自分も表現してくれる

プラダ Re-Nylonのバックパック
バックパック/本人私物、ジップパーカー¥41,800、中に着たカーディガン¥29,700、スウェットパンツ¥37,400/オーラリー03-6427-7141

プラダのバックパックは、持ったときのバランスが自分のキャラクターを示してくれるような、自己紹介の代わりになるような存在で気に入っています。実は先日、とある目標を達成したタイミングで、自分に対して「よく頑張った!」という意味を込めて購入を決めました。実用性が高いのに大人っぽく持ててラグジュアリー。この先年齢を重ねた自分にも、きっと似合いそうだな、と思います。普段はお気に入りのチャームをつけて、荷物の多い日も少ない日も、持ち歩いています。

【ドラマ『カルテット』の名台詞をプリントしたTシャツ】情熱で手に入れた宝物!

ドラマ『カルテット』の名台詞をプリントしたTシャツ
Tシャツ/本人私物、パンツ¥77,000、腰に巻いたフーディ¥68,200/エドストローム オフィス(アワー レガシー)03-6427-5901

脚本家・坂元裕二さんの描く世界と生み出す言葉が、10代の頃から大好きです。その憧れの坂元さんが自主制作し、インスタグラムで限定的に配布していたTシャツ。しかも一番好きなドラマ『カルテット』での満島ひかりさん演じるすずめの台詞がプリントされているんです。こんな面白い試みをファンとして見逃せるわけがなく(笑)、祈るように応募して当選した宝物です。「行った旅行も思い出になるけど 行かなかった旅行も思い出になるじゃないですか」という言葉も素敵だし、とても洒落たデザイン。大切だけれど、しまい込むのももったいなくてカジュアルに着ています。クリーンな印象で、どんなボトムにも似合うんです。

【トゥ エ モン トレゾアのワークシャツ】考え抜かれた心地よさと洗練に包まれる

トゥ エ モン トレゾアアのワークシャツ
シャツ/本人私物

熱海にある吉村順三設計の邸宅を開放した「トゥ エ モン トレゾア」のサマーレジデンスを訪れ、ルームツアーをしていただく機会がありました。空間に漂う気がとてもよくて、落ち着くのに洗練されている。それがブランドの作る服の世界観に通じていました。特に庭が素晴らしかったので、記念に庭師をイメージしたワークシャツを購入。テロンと柔らかなデニムは、一枚でも羽織っても着心地抜群で、オールシーズン活躍しています。

【ヴィンテージのサーキュラースカート】偶然の出合いに導かれた一目惚れの一枚

ヴィンテージのサーキュラースカート1
スカート/本人私物、ニットフーディ¥28,600、重ねたニットタンク¥23,100、シューズ¥59,400/アモーメント cs@amomento.jp、ソックス/スタイリスト私物

たまたま通りすがった路地裏のヴィンテージショップで出合ったスカートです。ウェストがきゅっと細くなっていて、キルティングの生地がたっぷり使われたサーキュラーのシルエット。わかりにくい場所にあるお店の、そのまた奥にかかっているのを発見して一目惚れしました。試着すると、ちょっと頑張れば着られるくらいの小ささ。背筋を伸ばして着なきゃいけない感じもなんだかよくて「運命かな?」と思って買いました。

ヴィンテージのサーキュラースカート2
スカート/本人私物、ニットフーディ¥28,600、重ねたニットタンク¥23,100、シューズ¥59,400/アモーメント cs@amomento.jp、ソックス/スタイリスト私物

普通の2〜3倍くらいの布の分量で作られているそうで、着るとずっしり感じるほど生地が重い。だからこそシルエットも美しいんです。着替えるときは、鏡の前でくるりと一回転してみたり(笑)。ちょっと特別なおでかけに着て行くことが多いですね。

【hisakanaoのキャミソールドレス】イベントでカスタマイズした思い出も一緒に

hisakanaoのキャミワンピース
キャミソールドレス/本人私物

すごく好きなブランドで、ペイントサービスのポップアップイベントがあることを知り、予約して足を運びました。そこでデザイナーの日坂奈央さんとお会いできて、爽やかなボーダーのキャミソールドレスの胸もとに、白いコーヒーカップを描いてもらって。イラストの位置や色を指定しながら「めっちゃ可愛いね!」と、盛り上がったのもいい思い出です。着心地のよさはもちろん、まとうだけで気分が上がるお気に入りの一枚になりました。

【ツツミのホースシューモチーフのネックレス】大人になった記念の、大切な贈り物

ホースシューモチーフのネックレス
ネックレス/本人私物、ベスト¥61,600/エドストローム オフィス(アワー レガシー)03-6427-5901

“幸運を呼ぶ”という馬蹄モチーフのダイヤモンドジュエリーは、20歳になったタイミングで母から贈られたもの。母も自分が成人した時に、同じようにネックレスをプレゼントされた思い出があるのだそう。「うれしかったから、私も娘にあげたいんだよね」と言われ、ツツミに一緒に見に行きました。10代の終わりは仕事でなかなか毎日会うことができなかったので、胸もとにつけて見せた時、母が「大人になっているね」とつぶやいたことが忘れられません。一番小さくて、目に見えないくらいのサイズがいいね、と二人で選んだ華奢なネックレス。とても繊細なものなのでなくさないように、特別な時だけ身につけています。大人の仲間入り、という気持ちを思い出す宝物です。

【パラブーツのスリッポンローファー】トラッドだけど抜け感がある万能シューズ

パラブーツのスリッポンローファー
ローファー/本人私物

ローファーなのにスリッポンという抜け感が可愛い! 脱ぎ履きしやすくてロケの時に便利だし、スウェットに合わせてもおしゃれに決まる。いつでも気分が上がる一足です。100年以上歴史のあるパラブーツは、ショップのジェントルな雰囲気にも惹かれてよく訪れます。トラッドなレザーシューズは、エレガントかつしっかりと丈夫な作り。いつの間にか愛がどんどん深まって、今では10足くらいをコレクションしています。

【ヴィンテージのブーツ】初めてのミディアムブーツで新しいバランスを発見

ハイク×ザ・ノース・フェイスのアウター
ブーツ/本人私物、ジャケット¥243,100、スカート¥149,600/ステラ マッカートニー カスタマーサービス(ステラ マッカートニー)03-4579-6139

ブーツは今まで、くるぶしまでのショート丈しか履いたことがありませんでした。ベルトつきのレースアップブーツはサイズもぴったり、ヴィンテージならではの一期一会に後押しされて購入。ミドル丈のバランスは自分のなかで新しく、 ドレスに合わせて上品に仕上げたり、スウェットパンツに合わせたりするのも可愛い! 着こなしの幅を広げてくれる一足です。

【SIIILONのジャケット】楽しい買い物ができた、ご縁の一着

俳優・森七菜が愛用する、定番のファッショの画像_11
ジャケット/本人私物

古いテーブルクロスやカーテンなどのファブリックを繋ぎ合わせ、アップサイクルしたジャケット。ショップで見かけて、第一印象は「派手だなあ」と素通り。その後、いつもナチュラルに接してくれておしゃべりが楽しい店員さんから、「ぜひに!」と推されて「着るだけ着てみようかな?……」と袖を通したら、その日着ていた私服にぴったり。「あ、これ私のだ(笑)」と納得して即決。「おすすめしてくれてありがとう」「着てくれてありがとう」なんて、店員さんと言い合って連れて帰りました。いい買い物ができたなあ、と幸せな気持ちになる、縁を感じた服です。

森七菜プロフィール画像
森七菜

2001年生まれ、大分県出身。2017年『心が叫びたがってるんだ』で映画初出演。以降、映画・ドラマなど多方面で活躍し2019年公開のアニメーション映画『天気の子』でヒロイン天野陽菜の声を演じる。2023年是枝裕和監督が総合演出・脚本を担当したNetflixドラマ『舞妓さんちのまかないさん』でW主演を務め話題に。 2024年は映画『四月になれば彼女は』出演のほか、写真集『WANDERLUST』を発売。

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