女優の橋本愛が12星座から着想を得たファッションスタイルを楽しむ本連載。第5弾は、愛と美を司る女神アフロディテ(金星)を支配星に持ち、美的センスとバランス感覚に優れた天秤座を象徴する、3つのスタイリングに挑戦。
天秤座は、個性的な美というよりは、誰をも魅了するバランスのとれた黄金比のような美を備え持つ星座。公平・平等・調和を大切にする平和主義者で、社交場も得意。分け隔てなく誰に対しても愛想よくふるまうので、お調子者、八方美人なんて呼ばれてしまう側面もあるが、みんなから愛される人気者でもある。
足し算と引き算の匙加減も絶妙なので、どんなアイテムでも洗練されたコーディネートとして魅せてしまうファッショニスタ。そのセンスは、小物使いに最も表れてくる。シンプルなコートにトラウザーズというボーイズライクなスタイルには、付け襟、エルメスの「カレ」でフェミニンさを投入。ベーシックなシャツワンピースは、チュールドレス、シルクタイ、キャップでゴージャスに。グッチの眼鏡と襟元やスカートにあしらったヴィンテージブローチだけで、70年代少女漫画のドジっ子のようなギークキャラが顔を出す。
天秤座のペルソナからインスピレーションを得たスタイリングは、これまでの連載で最も彼女のプライベートのテイストに近いものでもあったとか。
「天秤座はすべての特性を兼ね備えている人というイメージがあります。何をやってもキマるから、面白いスタイリングができる。シャープでありロマンティックな付け襟もそうですが、気をてらうというより、パッと目を引くようなアイテム使いですよね。眼鏡ひとつで、オタクっぽさも感じられて、ニヤニヤと笑顔になってしまう。天秤座の柔軟性に引っ張られて、それぞれのスタイリングに合う動きや表情が出てきた気がします。今回プライベートで買いたいと思ったのは、ずっと求めていた条件を全て兼ね備えたジル サンダーのコートです。それと、最高にダサかわいいグリーンのスウェットドレスも欲しいな」
天秤座という世界観のなかで三者三様のミックススタイルを楽しんだ彼女は、こうも考察する。
「自然体でカッコつけないところがかっこいい。“女王というより妃”というキーワードも面白いですよね。姫は守られる存在だし、どこか受動的なところがある。だからこそ、砕けた柔らかさがあるというか、肩の力を抜いてフラットに存在している感じがしたんだと思います」
本連載で初めてのキュートな笑顔が引き出された橋本は、次はどんな表情を見せてくれるのだろう。次回「橋本愛のときめきホロスコープ」のテーマ、さそり座(10月24日~11月21日生まれ)もお楽しみに!
【天秤座のエナジャイズアイテム】モダンエレガンスを体現するハット
シンプルでクラシカルな美しいフォルムでエレガンスとモードを調和させる日本の帽子ブランド、シノナグモ。2021-22年秋冬シーズンに発表されたすかし柄デザインのハットは、小物使いで差をつける天秤座の個性をさらに際立たせてくれそう。
「これはドタイプなハットですね。かたちも品のいい上質なフェルトの質感も紐リボンも全部好き。スタイリングのバランスを最後に決める、仕上げのアイテムになりそう。あまり帽子をかぶる機会は多くはないけれど、特別に『今日は決めるぞ! 』というときに使いたくて、コレクションに近い感じで集めています」(橋本愛)
橋本愛 プロフィール
熊本県出身。映画『告白』(2010年)、熊本県出身。映画『告白』(2010年)、『桐島部活やめるってよ』(2012年)、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』(2013年)などで注目を浴びる。 直近では大河ドラマ『西郷どん』(2018年)、『いだてん』(2019年)、初ヒロインを務める「青天を衝け」が放送中。現在発売中の「筒美京平SONGBOOK」にて「木綿のハンカチーフ」を歌唱。
model: Ai Hashimoto photography: Yuki Kumagai styling: Tamao Iida hair and makeup: Hiroko Ishikawa text: Tomoko Ogawa horoscope advisory: Seira Yoshimura edit: Shunsuke Okabe