近頃ランウェイで注目が集まるヒップホップカルチャー。そこに欠かせない要素であるラップは、ニューヨークのストリートでリアルな暴力の代わりに生まれた、言葉によるケンカだといいます。暴力ではなく気が利いた言葉の組み合わせで自己主張し相手を打ち負かす。言葉を洋服に置き換えたら、あれ、ファッションの世界もちょっと似ているかも!? というわけで半ば無理やりに、SPUR12月号では人気スタイリスト4人が「フリースタイル」（＝即興ラップ）ならぬ「フリースタイリング」で腕を競います。共通する3つのお題に対し、4人それぞれが入魂のコーディネートを披露。解説はなんと日本語ラップで。モード誌史上たぶん初、前代未聞のスタイリングバトルをお楽しみください。
また、あわせてチェックしてほしいのが、武田砂鉄さんによる連載コラム「よのなかの服」。今号はヒップホップがテーマです。渋谷に集うヒップホップ好きの若者のファッションを観察して見えてきたことは……。文章の最後に思わぬパンチラインが待っています。 
