午前0時「ヴィンテージ時計」の夢を見る
小さなダイヤルの中にファッションとアートの歴史が詰め込まれたヴィンテージ時計の世界。知れば知るほど、奥行きのある時計が身近に。スタイリスト杉本学子さんが、今、身につけたいヴィンテージ時計をナビゲート
1 パテック フィリップ 1950年代
50年代製。手巻き式。「パテック フィリップは価値が下がらず、入手した人は手放さないため、古い型との出会いは貴重です」(杉本さん)
¥1,100,000/シェルマン青山店(パテック フィリップ) イヤリング¥12,000・ウォレット¥12,000/フックドヴィンテージ その他/スタイリスト私物
2 ヴァシュロン・コンスタンタン 1960年代
手巻き式。「金属の槌目をベゼルに配して手が込んでいます」。ケースのフォルムと12、3、6、9時の位置のインデックスとが正方形で呼応している。
「Ref.6786」¥460,000/バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター(ヴァシュロン・コンスタンタン)
3 ピアジェ 1970年代
クォーツ式。「翡翠の文字盤とゴールドのケースの組み合わせがジュエリーライクで素敵。とにかく薄くて軽量なところも、女性らしいデザインを得意とするピアジェならではですね」。
¥400,000/ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店(ピアジェ)
4 ロレックス 1950年代
手巻き式。「テニスブレスレットのようなルックス。14㎜のケースでとてもきゃしゃですが、存在感があります」。ケース上下のラグに至るまで、細やかにダイヤモンドを配して、繊細に仕上げた。
¥1,200,000/シェルマン青山店(ロレックス)
5 IWC 1960年代
手巻き式。「各ブランドが腕時計の大量生産を始める前の貴重なモデルです。ゴールドの使い方も惜しみなく、ラグジュアリーなところに注目を」。K 18YGを用いたケースやインデックスのデザインも上品。
「CAL.89」¥390,000/BLOOM&BRANCH AOYAMA(IWC)
6 オリエント 1970年代
手巻き式。「当時の世界ではクラシックな腕時計が主流。そこに日本のブランドであるオリエントが個性的なデザインを提案したところも面白いです」。ミッドセンチュリー的な気分も楽しめる。
¥70,000/ホロル・インターナショナル(オリエント)
7 オメガ 1960年代
手巻き式。「丸みをおびたフェイスはフェミニンなムード」。映画『ラ・ラ・ランド』でライアン・ゴズリングが劇中でつけていたのもヴィンテージのオメガとあって、今また注目が集まる。
「DE VILLE」¥60,000/ヒロブ表参道店(オメガ)
8 ロンジン 1920年代
手巻き式。「メンズライクで硬質なデザイン。モダンに持てそう」。K14WGでラグジュアリーな輝きを。立体的なダイヤルデザインも手が込んでいる。
「ZDD24」¥360,000/ダズリング(ロンジン) ブローチ¥7,000/フックドヴィンテージ
9 ジャガー・ルクルト 1970年代
手巻き式。「ドライブの際にハンドルを握りながら時間を確認するためという背景が面白い」。あえてリューズは6時側に。緑のクロコダイルベルトはゴールドともマッチ。
「Ladies Driver’s」¥280,000/ケアーズ 東京ミッドタウン店(ジャガー・ルクルト)
10 LIP 1940年代
手巻き式。「紳士用のアイテムとしてアール・デコ期に生まれたクラシックなデザイン。フランスのブランドが考えた、英国紳士に向けたデザインともいわれています」。幾何学的に配置されたインデックスが美しい。
「T18」¥120, 000/アドヴィンテージ(LIP)
SOURCE:SPUR 2017年11月号「Everything we want」
photography:Yoshio Kato styling:Noriko Sugimoto〈WHITNEY〉 edit:Michino Ogura
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